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 日経コンストラクションでは、例年4月後半に発行する号で、建設コンサルタント会社の決算をテーマに据えた特集を掲載しています。2021年も4月26日号で「増収・増益でもDXとグリーンで貪欲に」と題する記事を用意しました。20年内に期末を迎えた決算について、各社のデータを集約するなどしています。

 20年は新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令などで、一部の現場では工事の一時中断が生じたり、事業に関係する住民を集めて行う説明会などが延期されたりするといった混乱が生じました。海外渡航などが難しくなった結果、建設コンサルタント会社の海外事業には大きな影響が出ています。

 それでも、国内の官公庁業務が堅調だった結果、建設コンサルタント会社の業績は好調を維持しています。今のところ、全体を通して見れば21年も公共市場が冷え込む状況にはありません。大手企業を中心に、主要な分野における次期の見通しで売り上げが下がると見込んでいる会社は少ない状況にあります。

 ただ、こうした市場環境もいつ崩れるか分かりません。国も地方も財政にゆとりがあるわけではありません。防災関係の事業もある程度整備が進めば踊り場を迎えるでしょう。建設分野ではデジタルトランスフォーメーションが急速に進んでおり、この領域にうまく対応できなければ、異なる分野から参入してくるプレーヤーに市場の一部を奪われる可能性も高まっています。