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浸水被害に対する市の賠償責任を認める

 防災という観点では、5月24日号に掲載した連載「土木の法務解説」に、中小河川が氾濫した責任を巡る裁判事例を紹介しています。京都府宇治市を流れる山王谷川が氾濫し、川沿いにあった旅館が浸水した事態を受け、旅館側が損害賠償を求めて河川を管理する宇治市に損害賠償を求めた争いです。

 山王谷川と宇治川との合流部に設けたスクリーンの仕様が争点となっています。旅館側はスクリーンの網目の間隔が狭く、閉塞しやすかった点を瑕疵だと主張したのです。

 この裁判で、京都地裁は市の瑕疵を認めました。厳しい判断が下った経緯は連載記事で確認していただきたいのですが、インフラ管理者がかなり丁寧にリスク管理しなければならないと感じさせる判断になっています。

 気候変動などの影響を受け、近年は大規模な豪雨が頻発する状況が珍しくなくなってきました。インフラ管理者は、防災インフラのリスクを洗い直す必要に迫られています。

 5月24日号の巻頭コラム「ズームアップ」では、山岳トンネルの覆工コンクリートの施工について、大半を機械化する取り組みを紹介しました。施工の自動化を狙った技術開発のスピードが、驚くほど速くなっていると実感していただける事例です。

 コロナ禍で、本誌の取材活動にも様々な制約が出てきており、建設現場を紹介するコラムのズームアップでさえリモート取材となるケースが増えてきました。5月24日号もリモート取材を活用して記事を構成しています。防災テックや建設現場だけでなく、われわれの取材現場でもテクノロジーの恩恵を実感しているのです。