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 日経コンストラクションは例年7月ごろ、建設会社に対して決算データを確認するアンケートを実施しています。2021年は9月13日号で、その結果を特集「コロナ禍でも粘る土木事業」にまとめました。

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、日本の社会や経済に甚大な影響を与え続けています。建設関係の仕事でも、コロナ騒ぎの影響をもろに受けた観光や交通に関連する施設整備などでは、事業の見直しや延期といった影響が出ています。

 21年に集計したアンケート結果を見ると、20年4月から21年3月にかけて迎えた決算期とその前の期を比べた際に、建築分野で増収となった会社の割合が35%にとどまっていました。20年7月に同様の調査を実施した際には、建築分野で増収となっていた会社は6割ほどあったので、ブレーキがかかった状況が浮き彫りになっています。

 一方、土木分野に目を転じると、20年4月から21年3月に決算を迎えた会社のうち、57%が前期と比べて増収となりました。1年前の調査では、建築分野と同等の6割程度の会社が増収となっていたので、土木分野においては、コロナ禍でも売り上げへの影響はあまり大きくなかったといえます。

 コロナ問題の出口が見えないなか、建設会社は次期の売上高をどのように見通しているのでしょうか。土木売上高については、回答を寄せた建設会社の62%が、横ばいで推移するとみています。増加を見込む会社は21%で、減少と見込む17%を上回りました。これまでのように売り上げを伸ばし続けるのは難しいかもしれませんが、落ち込むリスクは小さいと判断しているようです。

 国土交通省が21年8月に示した22年度予算の概算要求を見ても、防災関連や建設分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)などに注力する方針は明確です。コロナ禍がもたらした経済的な打撃を踏まえ、経済を下支えする意味でも建設事業の重要性は増しています。