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 日経コンストラクション2021年10月11日号の特集「徹底解剖 世界初の自動化施工」は、1つの技術を掘り下げた記事です。日経コンストラクションでは、これまでも技術系の特集記事をお届けしてきましたが、ほとんどは、複数の類似技術を取り上げた網羅的な企画でした。特定の企業が開発した技術をじっくり取材して大きな特集にするということが、これまでなかったのです。

 焦点を当てたのは、鹿島が開発を進めているA4CSEL(クワッドアクセル)です。異種重機を数多く自律運転させて、ダムやトンネルといった大型の土木構造物を構築する取り組みを進めています。現在施工中の成瀬ダム(秋田県東成瀬村)では、堤体の中心部を自律運転のブルドーザーや振動ローラーを使って構築しているところです。

 運転席に誰も乗っていない重機が動き回る姿は、シュールな光景に映ります。運転状況を監視する現場の管制室も、これまでの建設現場では想像できないような空間に。子どもの頃に空想したSFの世界と言っても過言ではありません。

 建設現場を機械化して工場のようにすることは難しいと考える人が圧倒的でした。作業内容や天候などによって現場の状態は刻々と変わりますし、そこで求められる作業の内容も画一的ではありません。産業用ロボットが工場で作業をこなすのとは訳が違います。

 皆が困難だと考える、工場でロボットを動かすような建設現場の実現に、鹿島が挑戦しています。まだ、完全な形ではありませんが、実際の工事の相当な部分で自動化を進めている点は特筆に値します。特集記事では、この技術の全容を詳細にお伝えするとともに、今後の技術展開の方向性も取材しました。