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発注者の技術力向上も不可欠

 特集で紹介したいくつかの設計ミスでは、発注者責任についても考えさせられました。建設コンサルタント会社に発注した設計に問題がある場合、建設コンサルタントが重い責任を負う点に異論はありません。

 しかし、発注者による成果品の検査や現場での確認などが徹底されていれば、工事の完了前に問題を発見しやすくなるはずです。施設を造った後にやり直しに至るような致命的な失敗を減らすためにも、発注者の技術力向上が不可欠です。

 特集では発注者による設計にミスがあった事例も取材しています。発注者による直営設計は技術力向上という点で重要な取り組みですが、だからといってミスが許されるわけではありません。

 発注者責任という点では、設計ミスに伴う大がかりな補修工事の発注を建設コンサルタント会社に任せる事例も報じています。契約上は問題のない処置ですが、規模が大きな補修でこうした手法を適用した場合、品質管理などの面で悪影響が出ないか不安が残ります。読者のみなさまにも特集記事をご覧いただき、改めて技術者や発注者の技術力や責任について考える材料にしていただければ幸いです。

 2月28日号では特集以外にも土木技術者の技術力向上に役立てていただきたいコンテンツを用意しています。連載「技術士一直線2022」です。

 初回の記事では、技術士第二次試験の筆記試験の概要と、論文作成に対応するためのキーワード学習の方法などを紹介しています。資格取得を目指す方や、若手の資格取得を指導される方には、参考になる内容になっているかと思います。