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 「建築単価ウオッチ」は、2021年2月調査の結果をお伝えする。木造戸建て住宅は、コストの動向を示す指数が前月比で0.1%上昇した。2カ月連続の上昇である。基礎や木工の資材・工事費の上昇が影響している。構造用合板の取引価格は、大阪で値上がりした。

 東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)における2021年2月の木造住宅のプライス推計値は、中央値に相当する中位(50%値)が1m2当たり20万5000円(最新2カ月分は暫定値)で前月比は変わらず、前年同月比も変わらずであった。

 同様に、四分位で高位(75%値)のプライス推計値は25万4000円で前月比は変わらず、前年同月比は0.4%の上昇であった。低位(25%値)は14万7000円で前月比は変わらず、前年同月比も変わらずであった。

 プライス推計値のグラフの元データを公開する。プライス推計値は、最新2カ月分が暫定値であるため、前月調査時や翌月調査時で値が変わっている場合がある。前月比や前年同月比を確認する際に、参考にしてほしい。(元データは、PDFがこちら、CSVがこちらから入手できる)

横軸は調査時期。金額は消費税を除く。各位置の値は特定の事例が示す単価であり、各調査年の事例とは同一ではないので留意されたい(資料:建設物価調査会)
横軸は調査時期。金額は消費税を除く。各位置の値は特定の事例が示す単価であり、各調査年の事例とは同一ではないので留意されたい(資料:建設物価調査会)
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データの見方

建設物価調査会の「個人住宅工事費調査」のデータから作成した総工事費単価のプライス推計値。東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)で建設された木造戸建て住宅(軸組み工法、2×4工法)について過去の契約価格データをベースに、建築費指数(工事原価)を用いて補正したもの。実際の契約価格は、建物の規模や施工条件、設計内容、グレードなど様々な要因によって変動するので、四分位で中央値に相当する中位(50%値)の他、高位(75%値)と低位(25%値)のデータを提供する。個人住宅工事費調査は不定期に行われ、18年調査の結果を19年4月以降の推計の基本情報として用いている。19年3月と4月ではベースとなる母集団が異なるため、値の差が生じる。最新2カ月分のプライス推計値は暫定値だ。