設計の考え方にも工夫を
意匠設計者とはうまく連携を図ることができていますか。
最近、意匠設計者の意識が高まり、早い段階で一緒に取り組めるようになってきました。設備設計者としては、意匠設計者の考えが省エネ性にどう影響し、それにどう対応するか、定量的に説明すべきです。BIM(ビム)(ビルディング・インフォメーション・モデルリング)や各種シミュレーションツールを活用し、コミュニケーションを取ることが重要です。
早い段階からBIMを活用した意匠・構造・設備の融合を図る狙いから、当社では17年10月に各部門から技術者を集め、新たにインテグレイテッドデザイン部を立ち上げました。
今後、より高い水準の省エネ性能 を目指す場合、何が必要ですか。
設備設計の考え方にも多様性を持たせるべきです。省エネ適判がスタートし、 建築物の環境性能を取り巻く状況は変わっています。BIMやシミュレーションツールも進歩しました。例えば空調設備の容量設定で従来型の画一的なルールに必ずしもこだわる必要はありません。ZEB(ゼブ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及を目指す時代に、これまでのように設備容量に余裕を見込みすぎず、もっと工夫して、コンパクトな設計に挑戦することも必要だと思います。