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新築時の建設会社に試算を依頼

なぜ三号工場の屋上を設置場所に選んだのでしょうか。

松田氏:既存建物へ太陽光発電を導入する際には、建物の耐用年数が十分長く、日当たりが良く、屋根が太陽光発電パネルの荷重に耐えられること、という条件で施設を選びました。

 本社には設置場所の候補として6つの施設がありましたが、いずれも完成後50年から60年ほどたっています。工場はいずれ建て替えるので、今太陽光発電パネルを設置しても17年というパネルの償却以前に建物の寿命が来てしまう可能性があります。

 屋根の耐荷重については、太陽光発電パネルを載せられるかどうか、新築時の構造設計書を基に建設会社に試算を依頼しました。そして最終的に、三号工場に決定しました。

三号工場の3階屋上。3階、4階の2層に合計381枚の太陽光パネルを設置した(写真:守山 久子)
三号工場の3階屋上。3階、4階の2層に合計381枚の太陽光パネルを設置した(写真:守山 久子)
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三号工場に設置する太陽光発電システムにはどのような条件を求めましたか。

松田氏:施工を手掛けたダイセン(大阪市)には、品質が安定し、長期間の使用に耐えられること、長期間の保証を備えメーカーの信頼性が高いシステムを、とお願いしました。

将来的に、既存施設へ太陽光発電を導入する計画はありますか。

松田氏:現時点では、先ほど触れたように他の施設に導入するのは難しい状況です。ただし、今後シート状やガラス製といった新たな太陽光発電パネルが汎用化されてくれば可能性は広がります。シートタイプは軽いので、容易に既存建物に設置できるようになるでしょう。ガラスのように透過性があれば、建物の側面に設置する方法も視野に入ってきます。

 脱炭素社会の実現に向けた世界の流れのなかで、日本が国としてどう対応していくのか。私たち事業者は、流れを捉えつつ、その時々の技術と法制度に即した方策を考えることになります。

白鶴酒造生産本部環境統括室長の松田昌史氏(写真:守山 久子)
白鶴酒造生産本部環境統括室長の松田昌史氏(写真:守山 久子)
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