全1336文字
PR

台風被害、「暴風」という想定外にどう挑むか?

 前回の本コラムで2019年11月号を紹介した際に、台風15号と19号による千葉県内の大規模被害を取り上げた記事について触れました。今号12月号では、さらなる続報を「ニュースの深層『台風19号が被害に追い打ち』」で取り上げています。

2019年10月の台風19号に伴って発生した竜巻で被災した千葉県市原市の住宅(写真:日経ホームビルダー)
2019年10月の台風19号に伴って発生した竜巻で被災した千葉県市原市の住宅(写真:日経ホームビルダー)
[画像のクリックで拡大表示]

 台風15号による千葉県内の被害は、強烈な暴風による被害が特徴でした。19号では、台風接近に伴う竜巻の発生や、台風自体の強風・豪雨によって、さらなる被害が生じています。一連の台風被害について住宅建築の視点で考えてみると、雨仕舞いや防水の工夫に比べて「想定外の暴風」に対する対策は、しっかりした技術的な裏付けを伴う工夫が相対的に十分でなかった面があるのかもしれません。

 竜巻の被害を受けた千葉県市原市では、現地を取材した荒川尚美記者によると、開口部や外壁が破損して小屋組みごと屋根の一部、あるいはほぼ全体が吹き飛んでいる建物が多数ありました。建物側面に開いた“穴”から暴風が吹き込み、建物内側から屋根全体を押す内圧が高まったためと思われ、専門家によると、強い風に起因する壊れ方の典型的パターンということです。雨戸やシャッターを閉じていた住宅も少なくなかったようですが、こうした竜巻の強風による被害は防げませんでした。

 こうした被災のメカニズムを踏まえて、住宅の設計や施工でできることはあるのか、近いうちにこうしたテーマも記事で取り上げてみたいと考えています。