全1563文字
PR

 2020年が明けて1月、2月と、編集部がある首都圏は例年になく暖かい日が少なくありませんでした。梅雨を思わせるような雨が数日間続いた週もあり、寒さが苦手な私ですら、ピリッと冷え込む冬らしい冬を恋しく思う今日この頃です。

 20年1月22日、気象庁がホームページで「世界の年ごとの異常気象」の19年分データを公開しました。このホームページでは、最新データと過去のデータを視覚的に比べることができます。10年前のデータと直近のそれを比べると、寒冷期の高温化や、台風など災害級の大雨の増加といった現象が、世界レベルで明らかに増えてきたことが分かります。日本でも近年は、国土全体が亜熱帯化しつつあることを指摘する専門家の声をしばしば耳にします。

 こうした自然環境の大きな変化は、今後の家づくりに影響を及ぼしていくはず。日経ホームビルダー3月号の特集1「続出!想定外のシロアリ被害」で焦点を当てた木造戸建て住宅の蟻害対策も、そうしたテーマの1つかもしれません。蟻害対策の視点で比較的安全と評されてきたベタ基礎の住宅でも、近年は被害が目立ってきているようです。特集記事では、こうした実態と対策を紹介しています。

[画像のクリックで拡大表示]

 他方、特集2「『長屋』『アパート』も省エネで差別化」は、日経ホームビルダーが定期的に記事化している省エネ住宅企画です。今回は建築物省エネ法の改正に伴い、裾野を広げている省エネ住宅の「新しいカタチ」に注目し、長屋タイプの木造分譲住宅と木造賃貸アパートの事例を取り上げました。

[画像のクリックで拡大表示]

 住宅の省エネ性能は既に、個別の顧客ニーズだけでなく、賃貸などの事業物件でも競争力の重要なメニューとして、欠かせないスペックになりました。現在ではさらに、そうした個人・事業者の直接的な便益にとどまらず、エネルギー消費の抑制で環境に寄与するという点から、社会的なニーズの高まりと広がりが顕著です。自然環境の変動期にあって、こうした動きが加速していくことは必至。家づくりのプロにも、ニーズに対応する技術・技能がますます求められるはずです。