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 新型コロナウイルスの感染拡大防止を狙った政府の緊急事態宣言発令から2週間余、その対象地域は全国に広がりました。建設業でも現在、大手を中心に現場を中断する動きが目立ち始めています。住宅会社でも事業規模の大小を問わず、営業系や設計系のスタッフをテレワークで在宅勤務としたり、現場も顧客に理解を求めたうえで止めたりといった対応が増えています。

 日経ホームビルダーの最新5月号「使えるニュース」では、日経クロステックが3月上旬に実施した建設系会員読者向けのアンケート調査を掲載しています。住宅会社・工務店にお勤めの回答者だけに絞ると、既にこの調査時点で全体の8割強が「工事や業務への影響が出ている」と回答。業績見通しでは売上高、利益とも「既に減少」と「減少の見通し」の合計が約5割に達していました。冒頭で触れたように事業環境は全体としてさらに悪化していますから、影響がどこまで広がるか、大変気掛かりです。

(資料:日経クロステック)
(資料:日経クロステック)
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 こうした状況下で考えざるを得ないのは、「危機管理」というテーマです。現時点のように危機に直面しているなかでの対応はもちろんですが、「平時の備えはどうあるべきか」を改めて見直すことも重要ではないでしょうか。例えば、日経ホームビルダー5月号の特集「いまさら聞けない改正民法」では、この4月から施行し始めた改正民法(債権法)のポイントを再度整理しました。

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 日経ホームビルダーでは2017年の改正時にも、家づくりのプロにとって関係があるポイントを特集化(17年10月号特集「重み増す契約書、民法改正の衝撃」)しています。その後も、各種契約約款の改訂動向などを折に触れて紹介してきました。また改正以降、業界団体による周知活動も活発に展開されてきたところです。

 その一方、日経ホームビルダーが今年に入ってから実施した読者アンケートでは、「改正のポイントが実はよく分からない」「実務にどう関係するのか、ピンとこない」といった声が、依然としてありました。顧客や取引先との契約関係で、生じ得るトラブルの対策として最も基本となる情報ですが、業界の隅々まで理解が及んでいるかというと十分ではないように思います。そうした問題意識から、改正法の施行開始というタイミングに合わせてまとめた特集です。「危機管理」という視点でぜひご一読いただければと思います