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 2020年が早くも半分過ぎました。この上半期はまさに新型コロナウイルス一色だったと言っていいでしょう。「国内の感染者、計17人に」。これは私の手元にある2月1日付朝刊紙に載っていた記事の見出し。「17人」とは1日当たりではなく、この時点までの累計数です。現在、6月中旬時点でその数は1万7000人超ですから、たった半年弱で約1000倍を超えたことになります。さらに世界全体では感染者数が800万人強、国別でトップの米国は200万人強。半年前、こうした現在の状況を明確に予想できた人はいなかったはずです。

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大は、そのスピードと影響範囲の広がりにおいて私たちの日常を確実に変え、事態は今なお進行中。建築・住宅分野の実務でも、顧客対応にウェブ会議システムを導入したり、現場での感染拡大を防ぐルールを作成・実践したりと、半年前にはとても想像できなかった取り組みが業界全体で急速に浸透しました。

 日経ホームビルダー7月号の特別リポート「コロナ禍を乗り切る仕事術」では、こうした取り組みに注目。政府が発した緊急事態宣言のさなかに建築・住宅実務者が取り組んだ工夫や、資金繰りなど事業継続上の課題に対する弁護士・公認会計士の助言ほか、いくつかのテーマの記事をアラカルト形式でまとめました。

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 特別リポートの記事中で紹介した工夫の具体例や課題解決の視点は、いずれも非常時に限った一過性のものではないと確信しています。例えば、ウェブ会議システムによる非対面コミュニケーションなどは、今後、コロナ禍が収束した後もビジネスシーンのなかでますます加速度的に使われていくでしょう。社会全体で「新しい生活様式」「ニューノーマル(新常態)」といった言葉が飛び交っていますが、いくつかの具体例は既に目の前に出現していると実感します。既に目の前にある「少し先の未来」を考えるうえで、これらの記事をささやかなヒントにしていただければ幸いです。