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日本の「ウォール街」をつくる

漫画やアニメは日本が強みを発揮できる分野ですね。

 そうです。特に豊島区の場合は、「トキワ荘」(注)があった場所なので、それを復活させる活動も着々と進んでいます。

注:1950年代から80年代まで手塚治虫など著名な漫画家が同居していた豊島区南長崎の木造アパート
 

小池百合子・東京都知事(撮影:澤田 聖司)
小池百合子・東京都知事(撮影:澤田 聖司)
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 池袋というと、これまでは少し怖い街という印象があったかもしれません。今度はいきなりアート・アンド・カルチャーですからね。大きく変わると思いますよ。

 それから全く違う切り口ですけれど、東京の中心地に国際金融の高度なビジネス機能を集積させたい。国際金融都市・東京の実現を目指し、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」を設置して既に答申を出しています(2017年11月に構想を策定)。国税にまで踏み込み、例えば相続税など各種の制度の見直しを議論していただきました。

 ほかにも、国外から来る人材の生活に不便が生じないよう、インターナショナルスクールをつくったり、外国語対応の医療であるとか生活支援であるとかのサービスの充実を図ったりもします。それらによって改めて、国際金融都市・東京の地位を確立させたいと考えています。その際にフィンテックを中心としたテクノロジーを重視していきます。

東京都が2017年11月に発表した「『国際金融都市・東京』構想~『東京版金融ビッグバン』の実現へ~」より。東京が目指す4つの都市像として、「アジアの金融ハブ」「人材、資金、情報、技術の集積」「資産運用業・フィンテックに焦点」「社会的課題の解決に貢献」を掲げ、17年からの4年間で資産運用業およびフィンテック系の外国企業40社を誘致する、という目標を記している(出所:東京都)
東京都が2017年11月に発表した「『国際金融都市・東京』構想~『東京版金融ビッグバン』の実現へ~」より。東京が目指す4つの都市像として、「アジアの金融ハブ」「人材、資金、情報、技術の集積」「資産運用業・フィンテックに焦点」「社会的課題の解決に貢献」を掲げ、17年からの4年間で資産運用業およびフィンテック系の外国企業40社を誘致する、という目標を記している(出所:東京都)
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国際金融都市の拠点は、お決めになっているのですか?

 米国のトランプ大統領は、メキシコ国境との間に「ウォール(壁)」をつくるなどと仰っていますけれど(笑)、私は大手町から兜町までを日本の「ウォール・ストリート」にするつもりですよ。

東京都は、東京圏国家戦略特区の都市再生プロジェクトの集積により、大手町から日本橋兜町・茅場町にかけて改めて「金融軸」を設定する構想を描いていますね。

 そうです。金融を産業としてもう一度きちっと復活させていけば、GDPもかなり伸びる可能性があるんです。ですから東京を、そうやって金融でも稼いでいく都市にしたい。やはり東京が、世界の金融のハブの一つに戻らないといけないと思っています。このところ、シンガポールであるとか、ほかに(座を)取られてしまっている感がありますからね。もう一度、取り戻したいんです。

小池百合子・東京都知事(撮影:澤田 聖司)
小池百合子・東京都知事(撮影:澤田 聖司)
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