PR

 育成プログラムを受講する技術者はまず、深層学習を含む機械学習を中心とした基礎・応用コースを学ぶ。6カ月間で全10回、1回当たり3時間の講座と演習からなる。2016年度は100人以上が受講済みだ。

 オンラインで受講できるeラーニングも併設しており、登録者は800人以上だった。基礎講座のほかに、画像認識や音声認識、自然言語処理といった分野別の講座も受講できる。

 続いて、実践的なテーマを決めてデータ分析やプログラム開発に取り組む「実践コース」に進む。大学の教授やベンチャー企業の技術者が講師となり、アドバイザーとしてテーマごとに技術者に指導する。レポート形式で論文を書く成果発表も用意する。

シリコンバレーの技術者をまとめて獲得

 社内育成に加え、パナソニックは社外からのAI人材獲得にも力を入れている。外から獲得したAI人材は育成期間が不要な即戦力として成果を期待できるほか、トップ級の人材であれば世界のAI研究の最前線にアクセスでき、製品やサービスの開発に生かせる。

 AIに強い企業を買収して人材を確保する「アクハイヤー」は獲得の施策の1つ。中途採用で1人ずつ採用するのではなく、企業単位で技術者を獲得できる。パナソニックは10月に時系列データの解析に強みを持つ米アリモ(Arimo)を買収した。同社は2013年設立のベンチャーで、シリコンバレーに拠点を持つ。CEOはグーグル出身で社員はデータ分析などに長けた16人。

 九津見所長は「シリコンバレーのAI人材を獲得できたのが買収による大きな成果」と話す。パナソニックは家電や工場、業務機器などの事業で得られた大量のデータを持っている。最先端の技術を持つベンチャーを取り込み、事業の強化につなげる考えだ。