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ベンチャー企業を立ち上げようと考えている人にアドバイスをお願いします

 あるべき姿を追求することと、現場を見ることが重要です。それらができなければ、やらない方がいいです。あるべき姿を解像度高く想像できて、それを本当にやりたいという思いが強くなければ、簡単に心が折れてしまいます。

(写真:加藤康)
(写真:加藤康)
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 現場がなぜ現在の状況になっているかが分からなければ、入り込むのは容易ではありません。あるべき論だけを語っても、現場を分かっていないと思われて、世の中に浸透しません。単なる「頑張っている若者」にとどまってしまいます。

 私は製薬会社で5年ほどMRとして働くなかで、より価値のある仕事をしたいと考えるようになりました。患者のために何かをしたい、本質的な課題を解決したいと考えるようになりました。薬局の可能性に着目した後に、知り合いに紹介してもらったりして9カ月間で400~500件の薬局や薬剤師にヒアリングをしました。患者に価値を提供するのに課題になっていることを教えてもらいました。

ヘルスケア分野への投資環境に変化はありますか

 ヘルスケア分野のベンチャー企業の事例が増えたことで、投資家の経験も増えて、どこに投資したら勝てるのかという理解度が高まってきているようです。多くの企業に投資するというより、「ここに投資して勝たせよう」という状況になっているように感じます。

(写真:加藤康)
(写真:加藤康)
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 高齢化などの「課題先進国」として、「日本はヘルスケアだ」という漠然としたイメージで注目が集まりました。しかし現実には、ヘルスケア分野で上場する企業が思ったより少ないこともあり、スタートアップとしてヘルスケアはどうなのかが問われるようになっています。「ヘルスケアだから投資してください」というのは安易すぎる時代になっています。