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 ドイツContinental(コンチネンタル)でCEO(最高経営責任者)を務めるNikolai Setzer(ニコライ・セッツァー)氏へのインタビューの後編。トーンダウンしつつある「レベル3」以上の自動運転への取り組みや半導体不足への対応などを聞いた。(聞き手は久米秀尚=日経クロステック/日経Automotive、木村雅秀=日経Automotive編集長)

数年前と比べると、自動運転に関する開発や実用化がトーンダウンしているように感じる。どう見ているか。

 「自動運転」と「セーフティー」を区別して考えたい。まず、先進運転支援システム(ADAS)などのセーフティーへのニーズは大きい。当社はADAS向けのレーダーを25年間手掛けている。

 ADASやそれに使うセンサーへの要求は年々厳しくなる。新車を評価するNCAP(New Car Assessment Program、新車アセスメントプログラム)や(システムの搭載を義務化する)安全規制などへの対応が必要になるからだ。

 現在は「レベル2」や「レベル2+」と呼ばれるADASが主流だ。センサーの搭載数は増え、車両周囲の状況をより正確に把握できるようになるだろう。こうした車両が普及することで、全体的な安全性の向上が進む。

遅れるロボタクシーの実用化

 「レベル3」以上の自動運転車になると、安全性に加えて快適性の確保が重要になる。「レベル4」や「レベル5」の車両は無人タクシーやロボットタクシーなどと呼んでいるが、当初の考えではもっと早く実用化される見込みだった。技術的な課題やインフラの整備などもあり、思ったほど早期には実現できていない。

 消費者側のニーズも大きな要因だろう。そもそも自動運転車を望んでいるのか。どのような快適性が必要か。そのあたりの見極めが必要で、想定より遅れているのだと思う。とはいえ、自動運転車の開発自体は進めている。

コンチネンタルCEOのニコライ・セッツァー氏
コンチネンタルCEOのニコライ・セッツァー氏
約2年ぶりに来日し、日経Automotiveの単独取材に応じた。(写真:宮原一郎)
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コンチネンタルは2019年に、「2030年時点で世界の新車販売台数の占めるレベル3対応車の割合は数%にとどまる」と予測していた。現時点での見立てを確認したい。

 レベル3以上の自動運転車の普及は、遅れざるを得ない状況にあるとは思う。だから、パーセンテージで言えば2019年の予測より低く修正している。

 現状を見てみると、拡大しているのはやはりレベル2から2+の部分。当社としても、レベル2/2+向けセンサーの拡充を強化している。

半導体不足への対応について聞きたい。競合のメガサプライヤーであるドイツBosch(ボッシュ)やデンソーは、半導体の内製を強化する方針を示している。コンチネンタルは、半導体をどう安定して調達していくのか。