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テストケース再利用を容易にする3つのポイント

 既存のテストケースを再利用しやすくするには、各テストケースを探しやすく、理解しやすくする必要がある。これを実現するには3つのポイントがある。「テストケース全体を俯瞰できるようにする」「テスト設計時の方針を残す」「インプット資料がいつ時点のものかを分かるようにする」だ。

(1)テストケース全体を俯瞰できるようにする

 テストケースにどのようなものがあるのか、全体を俯瞰して見られる資料を作成する。これにより、既存のテストケースを探しやすく、見つけやすくなる。俯瞰する資料は、テストの種類ごとに作成する。テスト種類ごとに作成する理由は、テストの目的が異なるためである。

 例えば、機能単位に作成した機能テストのケースであれば、以下の例のように機能とテストケースファイルの対応表を作成しておくと、該当する機能のケースがあるかどうかをすぐに確認できる。

機能とテストケースファイルの対応表
機能とテストケースファイルの対応表
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 シナリオテストの場合は、1つのテストケースファイルの中に複数の機能を確認しているため、以下の例のようにテスト対象の機能、シナリオ、テストケースファイル名といった軸で整理した「テストマトリクス」を準備しておく。こうしておくと、自分が探しているテスト対象をテストしているケースが一目で分かる。

 下図を例に具体的に説明しよう。まず、テストの「シナリオ」と「テスト対象の機能」「テストケースファイル名」という3つの軸を用意する。筆者はシナリオを左に、テスト対象の機能を上に、テストケースファイル名を右に書いた表を作成する。これならシナリオとテストケースファイル名が必ず対応する形になる。シナリオごとにテストケースを作成して、それをファイルで保存するという現場が多いので、この形の表を作成することが多い。

 続いて、シナリオごとにテストで確認している機能に丸印(○)を付けていく。例えば、「ユーザー情報管理」のシナリオでユーザー情報変更画面、ユーザー情報削除画面、ユーザー参照変更画面の3機能をテスト対象としている。この場合は下図の要領で丸印を付ければいい。

テストマトリクスの作成方法
テストマトリクスの作成方法
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 一通りテストマトリクスを作成して丸印を付けると、「シナリオ」と「テスト対象の機能」、「テスト対象の機能」と「テストケースファイル名」の対応が明確になる。探しているテスト対象の機能を軸にテストケースファイルを容易に絞り込んでいける。例えば以下の図では、「販売商品一覧画面」の機能の場合、TS003販売商品一覧反映テストケース、TS005商品購入テストケースファイルにテストケースが書かれていることを確認できる。

テストマトリクスの活用方法
テストマトリクスの活用方法
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