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 これまでも企業は助成制度を利用してNPOに資金援助をすることはあった。関係者によると企業が助成する額は年間で1億円におよぶケースもあるという。にもかかわらず、その活動は「企業からNPOへの一方向で、閉じた関係になっていた」(佐藤CEO)。

ソーシャルアクションカンパニーの佐藤正隆CEO(最高経営責任者)
ソーシャルアクションカンパニーの佐藤正隆CEO(最高経営責任者)
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 寄付体験プログラムはそこに一般ユーザーを巻き込むことができる。佐藤CEOは「寄付の大切さや社会貢献することのうれしさを若い段階で知ってもらい、その後の人生に生かしてもらいたい」と語る。

 NPOは多くの若者に自らの活動を周知できる機会を得る。企業にとっても助成先を知ってもらうことはPRや採用活動につながる利点がある。既に数社から協賛や基金事務局の運営に関して引き合いがあるという。

寄付は社会を良い方向に変えられるか

 actcoinは自分が社会に貢献できた活動を見える形で残せたり、コインを得られたりすることで利用者が「ちょっとうれしくなる仕組み」(佐藤CEO)という。佐藤CEOはactcoinが利用者の意識の変化を促し、社会を少しでも良くするきっかけになってほしいと話す。

 近年はクラウドファンディングやふるさと納税など、新しい仕組みで資金や税金を集める流れが生まれてきた。ブロックチェーン技術の実装により寄付のハードルが下がったとき、一般消費者の行動はどのように変わるのか。

 日本の寄付市場は米国のおよそ40分の1で、寄付の参加率や1人当たりの寄付額も比較して少ないという調査結果もある。寄付がより活発になったとき社会はどう変わるのか。持続可能な形で社会活動が実現するのだろうか。今後のソーシャルアクションカンパニーの挑戦に注目だ。