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 現場での死傷事故、大災害、データ偽装、インフラの老朽化、人手不足、高齢化─―。建設を巡る様々な問題が浮かび上がるたびに、業界は一丸となって対応してきた。2021年は、上記の問題以外に二酸化炭素など温暖化ガスの排出量削減へ本気で取り組む必要がある。

 菅首相は所信表明演説で、50年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロとする目標を掲げた。日本政府による具体的な目標年度の明示は初だ。業界一丸となって対処しなければ達成できない。

 5~15年先を見据えて、温暖化ガスの削減目標の設定を促すSBTイニシアチブ(SBTi)への参加企業が増えている。国内の建設業界では20年12月時点で12社が認定を受ける。重機の燃料使用に伴う直接排出、作業所における電力使用や施設の運用段階におけるエネルギー使用に伴う間接排出などの削減を進める。

 その他、材料の製造に伴う二酸化炭素の排出量も無視できない。特に建設産業で主要な資材であるコンクリートでは、使用するセメントが製造時に多くの二酸化炭素を出す。セメント産業は二酸化炭素の総排出量の約4%に相当する量を排出しているといわれる。

 例えばポルトランドセメント1tを製造するのに、770kgの二酸化炭素を排出するという。排出の内訳は石灰石などの原料由来が6割。残りは材料燃焼に伴って出てくる。

ポルトランドセメントの製造で生じる二酸化炭素のイメージ(資料:大成建設)
ポルトランドセメントの製造で生じる二酸化炭素のイメージ(資料:大成建設)
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