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 先日、自動車技術の展示会「第15回オートモーティブワールド」(2023年1月25~27日、東京ビッグサイト)を取材していて、ある展示に目が留まった。転職サービスを手掛けるビズリーチ(東京・渋谷)のブースである。

ビズリーチの出展ブース
ビズリーチの出展ブース
同社の転職サービス「ビズリーチ」は、経歴や資格などの条件で採用したい人材を直接検索できるのが特徴という。2022年7月時点で170万人以上が登録している。(写真:日経Automotive)
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 オートモーティブワールドの主な出展社は、自動車関連の部品や素材、装置などのメーカーである。最近はITベンダーやモビリティーサービスを手掛ける企業も多い。ビズリーチのような人材系サービスを手掛ける企業が出展するのは珍しい。

 同社はこれまで、企業の人事などが来場するバックオフィス関連の展示会に多く出展してきた。オートモーティブワールドのような業界を絞った展示会には「半年ほど前から出展し始めた」(同社の担当者)という。

 なぜ、ビズリーチが自動車技術の展示会に出展するのか。大きな理由として、来場者の属性があるという。オートモーティブワールドのような製造業の技術展示会には「最終面接の手前で面接官を務める」(同担当者)営業部長や開発部長といった社員が多数来場している。決裁権を持つ社長が来る企業もある。人材採用への課題を感じている層と対面で接点を作れるメリットは大きいと話す。

 ビズリーチはCMやウェブ広告の効果でサービス名の認知度は高いものの、こうした広告だけでは具体的にどのような転職サービスなのか十分に伝えきれていないという。展示会を通じて、企業側が抱える採用の課題を聞きつつ、具体的なサービス内容を説明し、その後の営業、導入へとつなげるというわけだ。