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 子供が最近、ディズニーアニメの虜(とりこ)になっている。今まで見せていなかったが、英語の勉強になると思い、勤務地のシリコンバレーでパッケージソフトを借りて古い作品から見せ始めた。英語が分からないにもかかわらず、意外と楽しそうに見ている。

 なぜそんなに虜になるのか。観察していると、なるほど、各キャラクターの表情や動きが豊かで、それらを見ているだけでとても楽しんでいる。ついモノマネしたくなるのも分かる。「今さら何を」と、ディズニーファンから叱られると思うが、ここにディズニーの強さがあると実感した。

 米ウォルト・ディズニーが2019年11月に北米とオランダで始めた動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」。順調に会員数を増やし、同年12月末時点で2650万人に達した。2020年2月3日には2860万人になった。

 ディズニーはいわゆる「ディズニーアニメ」に加えて、「ピクサー」や「スター・ウォーズ」、「マーベル」など、人気作品群を幅広く抱える。それでも、アニメが会員数増加の主なけん引役になっていることは間違いない。

 アニメは、競争が激化する動画配信サービスにおいて、差異化を図る手段の1つとなっている。米国で6000万人超、全世界で1億6700万人以上の有料会員を抱える米ネットフリックスも、さらに増やす切り札の1つに位置付ける。とりわけ日本のアニメに注目する。

 例えば2018年には「Devilman Crybaby」や「B: The Beginning」の配信を始めた。いずれも、ネットフリックスが独占配信するオリジナルアニメである。2019年9月に日本で開催したイベントでは、同社が「世界初」とする、4K、HDR(High Dynamic Range)映像の手描きアニメ「Sol Levante」を発表した。日本の著名なアニメ制作会社プロダクション・アイジー(Production I.G)との共同制作である。

 さらにネットフリックスはI.Gとアニメに関する業務提携を発表。前出のB: The Beginningは、I.Gが手掛けた。2020年4月には、I.Gが手掛ける「攻殻機動隊」シリーズの最新作を独占配信する。

 I.Gとの提携は一例にすぎない。ほかにもネットフリックスは日本のアニメ制作会社と関係強化を進めている。

 動画配信大手がアニメに力を入れる中で、日本のアニメ配信に力を入れているという話しを不思議と耳にしないのが米アップルである。2019年9月に「Apple TV+」を開始し、ネットフリックスやディズニーなどとしのぎを削っている。それだけに、何か独占配信する著名アニメを用意してもよさそうだが、今のところアナウンスはない。

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