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 公共交通機関が発達していない地域に住む人にとってはちょっとした通院にもクルマが欠かせない。高齢者の免許返納率は地域によってばらつきがあり、警視庁の運転免許統計によると、免許保有人口あたりの返納率の上位は東京、大阪、神奈川などの大都市圏。下位は高知、茨城、山梨といった地方部が占める。高齢者に対する自主的な免許返納のムードが今社会に漂っているが、クルマが生活必需品となっている地方住民にしてみれば、免許をたやすく手放せないのである。

 この問題の解決に役立つと筆者が期待しているのが、最近話題の「超小型EV」である。超小型EVはクルマの一種であるものの、軽自動車よりも手軽に乗ることができ、転倒リスクがなく原動機付き自転車(原付きバイク)よりも安全である。小型でハンドリングに優れるため運転しやすく、速度もあまり出ないので事故リスクを低減できる。国内の制度整備が本格化したのは2020年ごろのため、まだ商用化で目立った動きが少ないが今後、多くの企業が参入してくると思われる。ただし、運転には普通免許が必要だ。

超小型EVの一例
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超小型EVの一例
出光タジマEVが開発する超小型EVの外観を示した。車体は4人乗りで、最高速度は60km/h以下。走行距離は120km前後だという。(出所:出光興産)