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 テレワーク先進企業の取材を通して、テレワークに前向きに取り組んでいる企業担当者が、コミュニケーションの効率化策を様々に講じて新しい働き方につなげていることが分かった。先進企業の担当者が持つ働き方に関する創造力に驚いている。

 一例が、ソーシャルメディア関連サービスなどを手掛けるガイアックスだ。同社では、Web会議サービスを使ったオンライン会議で、コミュニケーションの効率向上を図っている。

 具体的にはオンライン会議で、「ある議題について話し合うのと並行して、他の議題についてビジネスチャットによるメッセージをやり取りすることで議論を進める」「参加しているメンバーだけでは分からないことが出てきたら、すぐにその分野に詳しい有識者に会議へ一時的に参加してもらう」といった工夫を凝らしている。

 前者はWeb会議サービスとビジネスチャットの「併用」、後者は「召喚」と呼べる工夫だ。記者はなかでも召喚がお気に入りだ。召喚は一般的に、ファンタジックな世界を舞台にしたビデオゲームなどで、魔術を使ってその場にいないキャラクターを呼び寄せるといった意味でも使われている。記者が気に入っているのは、テレワーク環境下でもデジタルツールを使えばその召喚ができるという点だ。遊び心があるこの表現も気に入っている。

オンラインホワイトボードで参加型の議論に

 コミュニケーションの効率化で工夫を凝らせるデジタルツールはWeb会議サービスやビジネスチャットだけではない。仮想的なホワイトボードを使えるオンラインホワイトボードサービスでもコミュニケーションの効率化が図れる。

 オンラインホワイトボードサービスを活用しているのがぐるなびのシステム開発の現場だ。テレワーク環境下、これから開発するシステムのアーキテクチャーの設計について、ITエンジニア同士がオンラインでディスカッションをするのに、オンラインホワイトボードサービスをWeb会議サービスと併用している。

 実際のホワイトボードでは図などを描けるスペースや同時に描ける人数が限られてしまうが、オンラインホワイトボードサービスではそうした制約がない。描けるスペースが格段に広く、メンバーは自身のパソコンから思い思いに図などが描ける。

 ぐるなびで実際に使ってみると、聞き役専門のメンバーがいなくなり、参加型で議論を進めていくことができたという。リアルなホワイトボードにはないメリットを得たわけだ。