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 ここ最近、ユーザー企業がシステム子会社を吸収合併する動きがじわりと広がっている。

 SUBARUは2022年2月15日、システム子会社スバルITクリエーションズを2024年に吸収合併すると発表した。住友化学も2021年7月に、デンソーも2020年にそれぞれシステム子会社を吸収合併している。

IT人材を再び本体に呼び戻す

 各社は一度子会社として切り離したIT人材を再び本体に呼び戻すことで、迅速で柔軟なIT・デジタル施策を実行できる体制を整える狙いだ。

SUBARUは2022年2月15日、システム子会社スバルITクリエーションズを吸収合併すると発表した
SUBARUは2022年2月15日、システム子会社スバルITクリエーションズを吸収合併すると発表した
(撮影:日経クロステック)
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 SUBARUは2024年4月をめどに、システム子会社スバルITクリエーションズを吸収合併する。SUBARUは吸収の狙いについて「デジタル技術の急速な発展・普及に伴う事業環境の変化に迅速に対応していくため」(広報)と説明。スバルITクリエーションズの300人超を本体に吸収してITリソースを一本化することで、「将来に向けた変革と成長に資するIT体制の強化を図るとともに、顧客への提供価値を高める」(同)という。

 住友化学も2021年7月、システム子会社の住友化学システムサービスを吸収合併した。もともと住友化学の情報システム部門は約40人だったが、合併により5倍の約200人に拡大。同社は2022年度からの次期3カ年中期経営計画の重要施策に「デジタル革新」を掲げており、IT人材を一体にすることでスピード感をもって取り組む狙いがある。「(子会社の)社員は転籍したので当然、本体の給与に沿うこととなる」(広報)。

 デンソーも2020年10月に、システム子会社デンソーITソリューションズを本体に吸収合併している。当時の情報システム部門の人数は非公表だが、300人超の社員を本体に迎え入れた。「全社横断でデジタル戦略の推進とデータ利活用を進めることが急務となっており、(子会社吸収により)社内連携をより強固にして業務スピード・パフォーマンスを最大化する狙い」(広報)という。