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 様々な業界で注目が集まる「メタバース」をご存じだろうか。メタバースは、3次元CG(コンピューターグラフィックス)の技術を使って実装された仮想空間を示す。空間内で、利用者は相互にコミュニケーションを取れる。土木分野でも、メタバースを活用しようという動きが出てきた。

 いち早く着目したのが国土交通省九州地方整備局だ。九州地整は土木研究所と連携し、「ゲームエンジン」を使ったインフラの設計手法を開発してきた。ゲームエンジンは3次元のゲームなどの制作に使われるソフトウエアで、メタバースを構築するうえで欠かせない。土木構造物、河川や植生といった自然の風景をリアルに表現できる。その一環としてメタバースの活用に乗り出した。

ゲームエンジンを使って作成した河道のイメージ(資料:国土交通省九州地方整備局)
ゲームエンジンを使って作成した河道のイメージ(資料:国土交通省九州地方整備局)
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 メタバースが最も効果を発揮する場面の1つは、住民の合意形成。インフラ整備後を想定した仮想空間をつくり、住民が整備前にその空間を疑似体験する。仮想空間内で護岸の形状やタイル配置の変更を要望すれば、その場で修正可能だ。