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 ホンダの新型「フィット」とトヨタ自動車の新型「ヤリス」の販売競争が熱を帯びてきた。

 新型フィットは当初、2019年11月に発売する計画だったが、電動駐車ブレーキ(EPB)の不具合が発覚し、発売時期を2020年2月に延期した。これにより、同車の発売は新型ヤリスと同時期になり、両車は真っ向勝負することになった。

 フィットの累計受注台数は、発売約1カ月後の20年3月16日時点で3万1000台を超えた。月間販売計画(1万台)の3 倍以上であり、好調な⽴ち上がりといえる(図1)。

フィット
図1 新型「フィット」
(出所:ホンダ)
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 ホンダによると、(1)2モーター式ハイブリッド機構「e:HEV」搭載車の滑らかで低燃費の走り、(2)全車に標準搭載した先進運転支援システム(ADAS)「Honda SENSING」、(3)フロントピラーを細くしたことによる視認性の向上、(4)乗り心地を改善したフロントシート──などが購入のポイントになっているという。

 このうち、Honda SENSINGの主要機能である自動ブレーキは、センサーを刷新することで、交差点の右左折や夜間の歩行者に対応した。予防安全性能の強化も、購入者に支持されている。

 フィットにはハイブリッド車(HEV)とガソリン車があるが、購入者の72%がHEVを選んだ。フィットは新型車の開発で、これまでの方針を大きく転換。燃費改善の優先順位を下げ、「心地よさ」を最大の価値にした。

 その結果、HEVの燃費はヤリスのHEVに大きく差をつけられた。それでも、フィット購入者の70%以上がHEVを選んでおり、燃費を重視していることがうかがえる(図2)。

e:HEV
図2 2モーター式ハイブリッド機構「e:HEV」
(出所:ホンダ)
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