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 2020年3月末から5G(第5世代移動通信システム)のサービスが始まった。筆者は5Gの速度が4Gとどれほど違うのかに興味があり、できるだけ早い段階で利用してみたいと考えていた。

 サービス開始前の3月5日から3月23日の間に、携帯大手はソフトバンク、NTTドコモ、KDDIの順で5Gサービスの料金や新端末を発表した。筆者はソフトバンクとドコモの発表が終わった時点で期待とともにサービスや製品の情報をチェックしたが、ものの数分で気落ちしてしまった。新端末つまり5Gスマホの価格がかなり高いと感じたのである。

 例えば3社が発売するシャープの「AQUOS R5G」は10万~12万円台。価格が公表されている中で最安なのはソフトバンクの「ZTE Axon 10 Pro 5G」で、8万9280円である。

スマホ中位機はどこへ行った?

 2019年ごろから、スマホはミッドレンジモデルなどと呼ばれることもある中位機に注目が集まっている。3万台~5万円台のスマホと考えればいいだろう。この価格帯の製品はそれ以前からあったが、最近は上位機だけに搭載されていた機能が盛り込まれるようになってきた。

 代表例は中国オッポ(OPPO)の「OPPO Reno A」だろう。有機ELディスプレーにおサイフケータイ、防水と機能が盛りだくさんでありながら3万円台だ。シャープの「AQUOS sense3」も注目された。最近も米モトローラ・モビリティの「moto g8 plus」などが登場している。

 最初に5Gサービス・製品の情報を見る前、筆者は中位機が交ざっていないかとひそかに期待していたが、その時は高価な上位機が圧倒的な存在感を放っていた。

 ところが3月23日にKDDIが発表した5Gスマホのラインアップには、異色とも言える製品があった。中国シャオミ(小米科技)の「Mi 10 Lite 5G」である。一部のメディアが、この機種の価格を3万5000円の予定などと一時的に報じたのだ。KDDIによると、この価格は同社が発表したものではなく、実際は未定だという。

シャオミの「Mi 10 Lite 5G」
シャオミの「Mi 10 Lite 5G」
(出所:中国シャオミ)
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 シャオミは3月27日にグローバル向けのオンライン発表会を開催し、そこでMi 10 Lite 5Gを発表した。機能に関しては同時に発表した「Mi 10 Pro」「Mi 10」ほど詳しく説明しなかったが、4800万画素のAIクアッドカメラと6.57インチの有機ELディスプレー、チップは「X52モデム」を統合した「Snapdragon 765G」だという。

 このスマホを日本で商用の5Gネットワークへつないだとき、どの程度の速度が出るかはまだわからない。参考にしようとチップメーカーである米クアルコム(Qualcomm)がWebサイトで公開しているチップの製品情報を見たところ、「Snapdragon 765G 5G mobile platform」の5G下り通信速度は最大3.7Gビット/秒とある。