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 NTTドコモの「ahamo(アハモ)」、KDDI(au)の「Povo(ポヴォ)」、ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」。2020年末から話題を集めていた携帯大手の新たなオンライン専用の割安プランが2021年3月に開始した。「第4軸」の楽天モバイルや大手MVNO(仮想移動通信事業者)も対抗プランを打ち出し、各社のシェア獲得競争はまさにこれからが本番だ。

 この2021年春商戦で登場した新プランは安さ以外にも特徴がある。それは顧客サポートをオンライン中心にしたり、オンラインに特化したりしている点だ。筆者は日ごろから携帯電話関連の手続きを主に携帯会社のウェブサイトで行い、携帯ショップに行くよりも手軽で便利だと考えている。このためオンライン専用プランなどの登場も前向きに受け止めてきた。

 だが一方で、もろ手を挙げて「顧客サポートのオンライン化を推進しよう」と言えない体験もしている。今回の「記者の眼」は、そのことについて書く。

楽天モバイルに半年やきもき

 体験とは、楽天モバイルの独自スマホ第1弾「Rakuten Mini」にまつわるものだ。筆者は2020年7月にこんな記事(以下の関連記事)を書いた。

 かいつまんで説明すると、楽天モバイルが「Rakuten Miniの対応周波数を購入者に無断で変更して出荷していた」という問題が2020年6月、明るみに出た。筆者が購入したのも周波数変更後の端末だった。

 そこで6月中旬からオンラインのサポート窓口「チャット相談」を通じて本体交換の手続きを始めたところ、申し込み受付の完了まで3週間かかった。担当者が代わるたびに同じ説明を繰り返し求められたのにも閉口した。サポート部門内での引き継ぎが不十分だったと思われる。

一連の経緯を踏まえ、筆者はこの記事を以下のように締めくくっている。

 楽天モバイルに、全国津々浦々のサービスエリアを自前で構築し、1社当たり2000以上のショップを構える携帯大手と今すぐ肩を並べてほしい、というわけではない。せっかく日本の携帯電話ユーザーに新たな選択肢が生まれたのだ。楽天モバイルには法令順守はもちろんのこと、提供されるサービス内容について、消費者が十分納得し、安心して利用できる環境を整えてもらいたいと願っている。

 以上が当時の出来事だが、実はその後も、やきもきする状況は長く続いた。交換の手続き完了後、いつまで待っても交換品が届かない。2020年8月と10月、11月にそれぞれ1回ずつチャット相談で催促してみたが、いつ発送されるかは「分からない」「回答できない」と繰り返すのみだった。