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AIの予測をもとに渋滞を分散させる

 2つめのKは「混雑」。交通分野にAIを活用し渋滞などの混雑を回避する。「特に都市部において、AIを活用することで渋滞を減らせる」とIDC Japanのリサーチ第2ユニットの眞鍋敬グループディレクターは話す。

 東日本高速道路(NEXCO東日本)とNTTドコモは東京湾アクアラインの上り道において、2017年12月からドコモの「AI渋滞予知」を使い、渋滞回避の検証に取り組んでいる。

 NEXCO東日本の関東支社交通技術課の外山敬祐氏は「木更津に大型商業施設ができた影響などで交通量が増加しており、休日に慢性的な渋滞が発生している。AIによるリアルタイムな渋滞予測を利用者に提供して、交通分散や渋滞緩和につなげたい」と話す。

 NTTドコモが基地局の情報から集計した人口統計データやNEXCO東日本が持つ過去の渋滞実績や規制情報をもとに、AIで渋滞の発生を予測。NEXCO東日本の利用者向けサイト「ドラぷら」で情報を配信したり、混雑がピークの時間帯には飲食店や日帰り温泉などのクーポンを配布したりすることで、車が帰宅する時間帯を分散させ渋滞を防ぐ。

 NEXCO東日本は2018年度中にドコモと検証を進め、2019年度に「AI渋滞予知」を導入する計画だ。これまで同社が提供していた「渋滞予報カレンダー」と併用する。NEXCO東日本の外山氏は「(利用者には)いいところ取りをしてもらいたい」と話す。

 渋滞予報カレンダーはお盆やGW(ゴールデンウイーク)の旅行計画を事前に立てる時の活用を想定する。NEXCO東日本の担当者が過去の渋滞実績をもとに作成し公開する365日の路線ごとの渋滞予報だ。

 「AI渋滞予知」を基にした情報配信は出かけ先で帰りの高速にのる時間帯を検討する際の活用を想定する。当日の12時の房総半島一帯にいる人の位置情報や居住地などの属性データを予測モデルに投入し、14時から24時までに発生する渋滞を予測し配信する。

 NEXCO東日本は、カレンダーレベルの人の予測とリアルタイムなAIの予測の2つを組み合わせ、渋滞の発生を減らす考えだ。