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 外壁通気工法には、縦胴縁の窓まわりや横胴縁に「3cm以上の隙間」を設けるという規定がある。水平部材の窓や横胴縁は通気の邪魔になり壁内結露につながるため、それを防ぐ措置だ。

 ところが、窓が横長だと、この規定の効果が得られない恐れのあることが判明した。日経ホームビルダーは専門家の協力を得て、実大模型を使った風速測定と煙の実験、コンピューター解析などで検証した。横胴縁では、窓の有無にかかわらず、湿気を排出できないリスクを抱えることも確認した。詳細は最新号の2020年7月号特集「独自に実大実験!『水平』が邪魔する外壁通気」をお読みいただきたい。また実験の模様を撮影した動画の一部を以下で紹介する。

縦胴縁の試験体T-1の幅1.6m超の窓下に相当する通気層Fに、下部通気口から煙を入れた実大実験の様子。煙は、窓まわりに設けた幅3cmの隙間まで到達しなかった。同じ時間帯に他の通気層の下部通気口から入れた煙は、幅3cmの隙間を通って外に通り抜けた(資料:日経クロステック)
実大試験と同じ仕様の試験体T-1が、真正面から風速2m/sの風を受けたときの通気層内での空気の動きを、環境シミュレーションがコンピューターで解析した結果。窓のない通気層Aと、窓まわりに3cmの隙間を縦方向と横方向に設けた通気層Bしか、空気が外に通り抜けなかった(資料:環境シミュレーション)
横胴縁の試験体Y-1の最下段の通気層Bに、下部通気口から煙を入れた実大実験の様子。煙は下から2段目の横胴縁に沿って50cm程度横に移動したが、1.82m間隔で設けた3cmの隙間には到達しなかった(資料:日経クロステック)
実大試験と同じ仕様の試験体Y-1の、通気層内での空気の動きをコンピューターで解析した結果。最下段の通気層B以外は、空気が全く動かなかった(資料:環境シミュレーション)

 隙間の規定は、住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書のほか、窯業サイディング、金属サイディング、通気モルタルなど様々な外装材の施工マニュアルに記載されている。住宅の耐久性に影響する大きな問題なので、規定を専門的に検証し直してほしい。