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 体の不調を感じたらまずはアプリで相談する――。ウィズコロナやアフターコロナの世界では、日本の家庭でこの行動が浸透するかもしれない。茨城県つくば市とつくばみらい市は2020年6月8日から、市内の小中学校に遠隔健康医療相談アプリを活用して体温や体調を管理する仕組みを導入した。両市の約2万6000人の生徒とその家庭が対象となる。

 この仕組みは茨城県とベンチャーのAGREEによる共同事業で始まったものだ。AGREEは24時間医師に相談できるアプリ「LEBER(リーバー)」を提供している。

「LEBER for School」のイメージ
「LEBER for School」のイメージ
(出所:AGREE)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、つくば市とつくばみらい市の小中学校の生徒は登校前に毎朝自宅で検温し、体温と体調をLEBERの機能を拡張したアプリ「LEBER for School」に入力する。学校側は生徒の体調の情報を共有し、生徒の分散登校や学級閉鎖を検討するなど感染拡大の防止に活用する。家庭では家族が、同アプリを通じて医師に体調の相談をすることもできる(健康医療相談の利用は通常有料だが、茨城県民は2020年9月30日まで無料)。

 アプリを使った健康医療相談とはどのようなものか。LEBERでは、相談者がチャットボットを利用して症状を選択していくと、医師から症状に応じた対処法の回答が届く。医師は診療行為に当たる、病名の確定や医薬品の処方などはしない。相談者に対し受診すべき診療科をアドバイスしたり、必要に応じて処方箋なしで薬局で購入できる市販薬を紹介したりする。

 健康医療相談サービス自体は新型コロナがまん延する前からあり、LINEヘルスケアやMediplat、Kids Publicなど様々な企業が手掛けている(ビデオ通話を利用するものもある)。自治体や企業と組んで、市民や従業員向けにサービスを提供している企業もあるが、体温や体調のチェック機能と健康医療相談を組み合わせて小中学校に提供するLEBERのケースは珍しい。