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 三菱自動車は2022年8月1日に、中型ミニバン「デリカD:5」と小型車「ミラージュ」を値上げします。デリカD:5は一律8万8000円、ミラージュは同3万3000円の値上げになります。両車の最廉価グレードでみると、値上げ率はいずれも2.2%です。

 今回の値上げの理由について同社は、「原材料価格の高騰に加えて、原油価格の上昇などによる輸送費の増加といった全般的なコスト上昇に伴うもの」と説明しています。装備などの変更はなく、コストの増加分を車両価格に転嫁する形です(図1)。一部報道によると三菱自は、中型SUV(多目的スポーツ車)「アウトランダーPHEV」の2モデルの値上げも計画しているとされます。

「ミラージュ」と「デリカD:5」
図1 値上げで先陣を切った「ミラージュ」と「デリカD:5」
(画像:三菱自動車)
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 原材料価格の高騰などを受けて、値上げを計画しているのは三菱自だけではありません。これまでの報道によると、マツダは2022年秋に小型車「マツダ3」と小型SUV「CX-30」の価格を、一律で6万6000円引き上げる計画とのことです。

 SUBARU(スバル)も、国内向けの主力車種を値上げする検討に入っているようです。ホンダやスズキは2021年度通期(2021年4月~2022年3月)の連結決算会見の場で、「値上げについては、他社の動向を見ながら検討する」と説明していました。

 ホンダ副社長の竹内弘平氏は2021年度通期の連結決算会見で、「原材料価格の高騰や船舶による輸送費の値上げ要請、人件費の上昇などの影響を完全に打ち消せない状況になってきた」と明かしました。

 トヨタ自動車は2022年度通期(2022年4月~2023年3月)に、資材価格の高騰が1兆4500億円の減益要因になるとみています。同社副社長で最高財務責任者(CFO)の近 健太氏は2021年度通期の連結決算会見で、「2021年度通期の影響も過去で最も大きかったが、2022年度通期の影響はその2倍以上になる。過去に例がないレベル」と危機感を募らせていました。