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 携帯電話大手3社が、再び「2年縛り」契約の見直しを進めている。

 総務省は2018年6月6日、大手3社に対してMVNO(仮想移動体通信事業者)支援策や「2年縛り」の改善など11項目の行政指導を出した。この行政指導を受けた動きだ。

 総務省は2年縛り契約の現状について、大手3社が設けた期間拘束が2年間なのに、実際には更新月の通信料金など24カ月分を超える料金負担を強いられる点を問題視。2年の契約満了時点までの違約金および25カ月目の料金のどちらも支払わずに解約できるようにすることを求めた。2019年3月までの実施を求めている。

総務省がNTTドコモに発した行政指導。右側の5番目に「2年縛り」の改善を掲げた。同様の指導をKDDIとソフトバンクにも出している
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総務省がNTTドコモに発した行政指導。右側の5番目に「2年縛り」の改善を掲げた。同様の指導をKDDIとソフトバンクにも出している
出所;総務省

 2年縛り契約はここ数年、何度か総務省の指導対象になっており、携帯大手3社はそのたびに契約内容を見直したり、期間拘束がより弱い別の料金プランを投入したりしてきた。しかし実態としては、利用者の多くが従来の2年縛り契約を引き続き選ぶ状態が続いている。利用者メリットが十分な別の選択肢がほとんど提供されていないからだ。

 残念ながら、今回の行政指導でも2年縛り契約の見直しは微修正にとどまりそうだ。

「常に9500円」のままの違約金が途中解約を阻む

 一部報道によると、3社はすでに見直し案を具体化させているという。現在は2年契約の更新月が25カ月目〜26カ月目の2カ月間に設定されているが、これを24カ月目〜26カ月目と3カ月間に増やすという内容だ。この新方式では、利用者が24カ月目に解約を選択すれば、2年分を超える通信料金も、9500円かかる途中解約金も支払わずに解約できる。従来よりも解約のハードルが若干下がることは確かだ。

 しかしこの改善案でも、2年縛り契約が抱える従来の問題点が置き去りにされたままだ。

 第1の問題点は途中解約時の違約金について、契約期間をどれだけ残して解約したかを考慮せず、どの時点でも一律に9500円と高く設定されている点である。現状の2年縛り契約は、利用開始から1カ月で解約しても、契約期間が満了に近い23カ月目で解約しても、途中解約金は9500円のまま。3社は今回の見直しでも、途中解約金の仕組みそのものを変える考えはないようだ。