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 みなさんは「スプラトゥーン2」というゲームをご存じだろうか。任天堂のゲーム機「Nintendo Switch」向けのオンラインゲームだ。同社の2018年3月期の決算参考資料によると、2017年7月発売から2018年3月までの全世界累計で600万本以上も売り上げた人気タイトルである。

 最も基本的な「ナワバリバトル(レギュラーマッチ)」というルールでは、4対4のチームに分かれて地面をインクで塗り、最終的に塗った面積が広いチームが勝利する。このほか「ウデマエ」というプレーヤーの強さを示す指標に基づいてマッチングが行われる「ガチマッチ」というルールがある。筆者も暇を見つけては遊んでいる。

 多くのプレーヤーが楽しんでいるスプラトゥーン2だが、快適にプレーするにはネットワーク技術が大きく関わっていることはあまり知られていない。それは「NAT越え」だ。

 NATとはNetwork Address Translationの略。LAN内のプライベートIPアドレスとインターネットのグローバルIPアドレスを相互変換する技術のことで、ほとんどの端末がインターネットにアクセスするときに使っている。ただし、ほとんどのケースで実際に使われているのは、IPアドレスとポート番号を併せて変換する「NAPT(Network Address Port Translation)」と呼ばれる方式だ。

 NAT越えはNATトラバーサルとも呼ばれ、ローカルネットワーク内の端末がインターネットを経由して通信するときにNATを越えること、あるいはそのための技術を指す。

一般ユーザー向けに使われるネットワーク技術用語

 ネットワーク技術に明るくない一般ユーザーでもNATという言葉を見たことがあるかもしれない。Nintendo Switchには「接続テスト」という機能が備わっており、NAT越えの通信のしやすさを「NATタイプ」として判定する。ただ、任天堂のサポート情報ページでは、NATタイプは単に対戦・協力プレーの行いやすさの指標としてのみ示されており、具体的なNATの種類との対応は示されていない。

 なお、同社のサポート情報ページにはNAT越えの説明として、以下のようにある。

「『NAT越え』とは、ご自宅のネットワーク機器に割り当てられているIPアドレス(プライベートIPアドレス)とインターネット通信をするためのIPアドレス(グローバルIPアドレス)を変換する処理のことです」

 これはNATそのものの説明であり、NAT越えの説明としてはちょっと不正確だ。