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 令和2年7月豪雨では、避難所での新型コロナウイルスの感染リスクが問題になった。熊本県人吉市に設けられた避難所では、簡易的なパーティションを設けるなど新たな対策を講じていた。

令和2年7月豪雨の被害を受け、熊本県人吉市に設けられた避難所に身を寄せる住民。新型コロナウイルス対策として、簡易的なパーティションを設けて、相互の間隔をとっている。避難所は感染症リスクと隣り合わせの空間だ(写真:毎日新聞社/アフロ)
令和2年7月豪雨の被害を受け、熊本県人吉市に設けられた避難所に身を寄せる住民。新型コロナウイルス対策として、簡易的なパーティションを設けて、相互の間隔をとっている。避難所は感染症リスクと隣り合わせの空間だ(写真:毎日新聞社/アフロ)
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 実は、避難所での感染症リスクは今に始まったことではない。1995年に発生した阪神・淡路大震災で亡くなった兵庫県内の死者6402人のうち、約350人が震災後に避難所でインフルエンザに感染し既往症などを悪化させて亡くなったとみられている。これは、神戸協同病院の上田耕蔵院長が「震災関連死におけるインフルエンザ関連死の重大さ」などの論文で指摘したもの。上田院長は「震災関連死」という言葉を初めて用いた医師だ。

 当時、私は記者として2週間にわたって神戸市内を取材した。避難所では大勢の被災者が殺到し、階段の踊り場や廊下で寝起きする住民さえいたほどだ。あの時の光景は今でも目に焼き付いている。

 そんな密集状態で生活していたのだから、インフルエンザがまん延するのも当然だろう。慣れぬ避難所生活で体力を落とした高齢者がインフルエンザに感染し、既往症を悪化させて命を落とす。痛ましい限りだ。