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 中国・比亜迪(BYD)が2023年に日本の乗用車市場に参入すると発表した。同年にボディータイプの異なる3車種の電気自動車(EV)を順次発売していく。中でも第2弾となる小型ハッチバック「DOLPHIN」は、価格設定次第で国内市場でも広く受け入れられる可能性がある(図1)。

図1 BYDの小型ハッチバック「DOLPHIN」
図1 BYDの小型ハッチバック「DOLPHIN」
写真は中国仕様車。日本では2023年半ばに発売予定(写真:日経クロステック)
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 BYDは2021年8月に中国でDOLPHINを発売した。以来、堅調に販売台数を伸ばし「2022年7月時点でも、毎月1万台程度の販売台数を維持している」(BYDの国内乗用車販売を手掛けるBYD Auto Japan社長の東福寺厚樹氏)という。

 日本仕様車の標準グレード「スタンダード」は、容量44.9kWhのリチウムイオン電池を搭載する。満充電での航続距離(以下、航続距離)は386km(WLTCモード:自社測定値)で、長距離移動を見据えた場合でも最低限は確保したといえそうだ。中国仕様車には、電池容量がより小さい30.7kWhのグレードも設定しているが、現時点で日本に展開する計画はないようだ。

 車両寸法は、全長4290×全幅1770×全高1550mmである(図2)。中国仕様車の全長はグレードによって4070~4150mmとなっており、日本仕様車では140~220mm延ばした。BYDの日本法人であるビーワイディージャパン(横浜市)によると、海外仕様車は中国仕様車から一部デザインを変更しており、前後のバンパーの形状を変えたため、中国仕様車と比べると全長が拡大したという。

図2 DOLPHINの日本仕様車の内装
図2 DOLPHINの日本仕様車の内装
(画像:ビーワイディージャパンの配信動画をキャプチャー)
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 こうした理由もあり、日本仕様車の大きさは、国内で軽自動車に次いで売れているBセグメントのハッチバックより一回り大きくなった(図3)。その分、車内空間は広く確保できている。BYDのEV専用プラットフォーム(PF)の最新世代「e-Platform 3.0」を採用することで、2700mmのホイールベースを実現した(図4)。これは、DOLPHINより一回り大きい日産自動車のCセグメントEV「リーフ」と同等の長さだ。

図3 真横から
図3 真横から
ホイールベースは2700mmである(写真:日経クロステック)
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図4 BYDのEV専用PF「e-Platform 3.0」
図4 BYDのEV専用PF「e-Platform 3.0」
BYDが内製するLFP(LiFePO4、リン酸鉄リチウム)系電池の「ブレードバッテリー」を搭載する。同電池を敷き詰めた電池パックでシャシーの一部を構成することで、車体剛性や安全性を高めたとしている(画像:BYD)
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