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 新型コロナウイルス感染症対策の一環として日本に浸透しつつあるテレワーク。多くの企業において在宅勤務の導入・拡大やコワーキングスペースの活用、オフィスのフリーアドレス化などが進んでいる。それに伴い、新しい働き方に合わせてパソコンやタブレット、スマートフォン、周辺機器などを買い替えたり、買い足したりした人も少なくないだろう。筆者もその1人だ。

 最近も「仕事にも趣味にも便利に使えそうだ」と注目していたコンピューター製品を1台購入した。英Raspberry Pi財団が開発している「Raspberry Pi(通称ラズパイ)」シリーズの最新機種「Raspberry Pi 400」(以下、ラズパイ400)である。Raspberry Pi財団が同製品を発表したのは2020年11月のこと。これまで海外版の販売が先行していたが、2021年7月29日夜、国内の法令制度に対応して日本語配列のキーボードを備えたモデルの販売がついにスタートした。

英Raspberry Pi財団が開発したキーボード一体型PC「Raspberry Pi 400」
英Raspberry Pi財団が開発したキーボード一体型PC「Raspberry Pi 400」
撮影:日経クロステック
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持ち運びのしやすさは大きな利点

 Raspberry Piといえば、基板やICがむき出しになった手のひらサイズのシングルボード・コンピューター、というイメージが強いだろう。一方のラズパイ400はラズパイ初のキーボード一体型で、ディスプレーとマウス、電源アダプターを接続し、Linuxを導入すればすぐにパソコンとして使える。「PC-8001」など往年の8ビットパソコンやMSXパソコンをほうふつとさせ、当時を知る世代としては心くすぐられる外観だ。

 キーボードの有無を除けば、ラズパイ400の基本仕様はシングルボード型の従来機種「Raspberry Pi 4」と同様である。ただし、CPUコアの動作クロックは2割ほど向上している。メインメモリーは4GB(ギガバイト)だ。キーボードの後ろ側にはMicro HDMIポートやUSB 3.0ポート、1000BASE-T対応の有線LANポートなどが並ぶ。無線インターフェースとしてはIEEE 802.11b/g/n/acやBluetooth 5.0を装備する。

USBやイーサネットなど外部端子は本体の後ろ側に集約
USBやイーサネットなど外部端子は本体の後ろ側に集約
撮影:日経クロステック
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 こうしてスペックをみていくと、現在販売されている一般的なパソコンに比べて高性能とは言い難い。一方で持ち運びのしやすさは大きな利点だ。本体面積はA4用紙より小さく、重さは400グラムに満たない。国内代理店であるケイエスワイ(KSY)の販売価格は9790円(税込み)。パソコンよりずっと安価なのも魅力だ。筆者はラズパイ400をさっそく購入し、デスクトップPCとしての使い心地を試してみた。