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 筆者は自動運転車について継続的に取材している。走行実験車に試乗できる場合はなるべく現地へ足を運んで試乗するようにしている。まだ実験の域を出ないものの、ここ1年で急速にレベルアップしていると感じる。

神奈川県藤沢市の江の島周辺を走る青い自動運転バス(2019年8月21日)
神奈川県藤沢市の江の島周辺を走る青い自動運転バス(2019年8月21日)
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 試乗は1度きりになることが多いが、唯一同じ場所で2度試乗したことがある。神奈川県藤沢市の江の島周辺の公道で、小田急電鉄と同社子会社の江ノ島電鉄が実施した走行実験だ。同じ場所で2018年9月と2019年8月に走行実験があり、2度にわたって試乗した。

 使用車両は2度とも日野自動車の小型バス・ポンチョの改造車である。ソフトバンク子会社のSBドライブと、自動運転ベンチャーの先進モビリティが技術面を担う。

手動介入が多かった1年前

 同じ場所と車両に乗ってみて、この1年間での進化を実感できた。1年前の2018年9月の試乗時は、率直に言って課題ばかりが目についた。

 運転席には随時運転操作に介入するために江ノ島電鉄バスの運転手が乗務している。その運転手がハンドルから手を離すのは、江の島と対岸を結ぶ江の島大橋の区間ぐらいだった。江の島島内は路上駐車や歩行者が多い。これらを自動的に避けるのは技術的に難しく、運転手による手動運転を余儀なくされた。

 江の島大橋と対岸の国道134号線が交わる「江の島入口」交差点には信号がある。1年前は信号情報を読み取れず、ここでも運転手が信号を目視して手動運転する必要があった。せっかくの自動運転バス車両がほとんど生かされていなかった。

新江ノ島水族館前で自動運転バス試乗の記念撮影に応じる黒岩祐治知事(左から2人目、2019年8月21日)
新江ノ島水族館前で自動運転バス試乗の記念撮影に応じる黒岩祐治知事(左から2人目、2019年8月21日)
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 2度目の2019年8月の試乗では、先進技術とアナログな手段の両方を駆使しつつ、多くの課題が見事に解決されていた。

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