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 ITに関する実務知識や保有スキルの証明手段の1つとなるIT資格。ITエンジニアがこれから取得したいと考えているものは何か。2020年9月~10月にかけて日経クロステックが実施したアンケート調査では、IT資格に対する取得意欲の減退が鮮明だった。

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 まず回答者が現在保有しているIT資格について。全回答者に占める保有者の割合(保有率)上位の顔ぶれは例年どおりで、トップの「基本情報技術者」に「応用情報技術者」が続いた。注目したいのは保有率の低下だ。2019年8月に実施した前回調査に比べて、基本情報技術者は4.7ポイント減、応用情報技術者は5.9ポイント減だった。

 プロジェクトマネジャー関連資格の落ち込みも目立った。「プロジェクトマネージャ」の保有率は12.7ポイント減と、調査対象の49資格中で最もマイナス幅が大きかった。「PMP(Project Management Professional)」も8.7ポイント減だった。

 資格全体で見ても保有率の低下は明らかだ。1人当たりの資格保有数の平均は、前回の4.35から3.26に下がった。

AWS資格の取得意欲も低下

 「これから取りたいと思うIT資格」の動向はどうか。最も多くの回答を集めた資格は「AWS認定各種(ソリューションアーキテクトなど)」。回答者345人のうち82人が取得したいと回答し、ここ最近のクラウド関連資格の人気を示した。ただし、回答者全体に占める取得希望の割合は23.8%であり、前回調査の39.3%から15.5ポイント減った。

 AWS認定各種の次に減少幅が大きかったのが「Python 3 エンジニア認定試験」だ。前回調査から10.7ポイントのマイナスだった。

 一般にIT資格を取得する目的は大きく2つある。1つは自らのITスキル向上。もう1つは資格保有による何らかの見返りの期待であり、昇進や転職などへの効果が代表例だ。

 2021年9月にデジタル庁が発足し、日本でも官民をあげてDX(デジタル変革)推進に注力する体制が整ってきた。今後、DXに関連したプロジェクトが増えてくるとみられる。DX推進にはAI(人工知能)やクラウドといった先端技術だけでなく、レガシーを生かすためのデータベースやネットワーク関連の技術など、多様なITスキルが求められる。

 社会全体でITの重みが増すなか、IT資格の取得意欲は上向くのか。また今、ITエンジニアは「いる資格」「いらない資格」をどう考えているのか。それを知るために、2021年もIT資格に関するアンケートを実施するので、ぜひ協力していただきたい。結果は後日報告する。

アンケートにご協力ください

  日経クロステックは、ITエンジニアの方を対象に、IT資格に関する実態調査を実施しています。以下のリンクからアンケートにご協力ください。回答は後日公開予定の記事などに掲載します。