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ユーザー視点でのサービスの継続性を

 一方で、課題も残った。日常的に多くの参加者が意見交換や議論に活用しているプラットフォームであれば、前日に告知され突然サービスが休止することは民間サービスでは考えられないだろう。ユーザー視点でのサービスの継続性は重要だ。

 運営するデジタル庁は、2021年度中にリニューアルしてオープンするとしている。ただ、これまでの履歴がそのまま残るかは不明だ。

 また、自治体職員からのデジタル改革共創プラットフォームの評判は、意見が割れる。政府職員も自治体職員もそれぞれ個人としてアカウントを取得して参加するため、コメントや意見の粒度が人によってまちまちになる。自治体職員は必要な情報を得られないことにやきもきしたり、政府側は個人としての意見を言いにくかったりする。

 こうした状況もあり、B市の情報システム担当職員は、「最近は全く使っていない」と話す。当初はワクチン接種関連業務などで情報共有の必要があったためFacebookグループのデジタル改革共創プラットフォーム(β版)は利用していたという。

対話の内容を事業に反映するキャッチボールを

 実は、政府と自治体が情報共有をするWebサイトはすでに乱立状態だ。

 例えば厚生労働省が2020年12月1日から運用するポータルサイト「OnePublic」では、厚労省から自治体への通知や事務連絡を共有できる。掲示板もある。ほかにも、内閣官房はマイナンバー制度の運用開始時、番号制度に関する政府と自治体の情報共有が目的でWebサイト「デジタルPMO」を開設し運用していた。

 これらのWebサイト自体はツールにすぎない。政府が自治体向けに用意する情報共有システムがいくらあっても、課題はどう運用するかだ。デジタル庁や自治体がそれぞれの意見や要望を具体的な施策に反映したり、またはなぜ反映できないのかといったフィードバックをしたりするといった、キャッチボールを促してそれぞれの施策を円滑に進められるようにする必要がある。