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(写真:日経クロステック)
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 夏のある日、筆者は1泊2日の旅行に出かけました。首都圏の郊外から山梨県の河口湖に至る、片道およそ190kmの旅路です。せっかくなので、話題の電気自動車(EV)を個人的にレンタルして、移動に使ってみることにしました。

 世の中のニュースによると、今後は多くの国や地域でガソリン車の新車販売が禁止になるようです。電気自動車への移行は、もはや既定路線のような雰囲気があります。

 この記事の結論を先に書きます。今回、筆者が1人の消費者として感じたのは、ガソリンスタンドでの給油と比べて、電気自動車の充電はとにかく面倒であるという事実です。電気自動車の熱狂的なファンでない限り、この現状を喜んで受け入れるドライバーは少ないでしょう。

 もちろん、自動車にはさまざまな評価軸があります。例えば、高速道路の走行と街乗りでは、同じ電気自動車でも使い勝手が変わるでしょう。この記事では、筆者が電気自動車のレンタカーを長距離の移動に使った結果、感じたことを書き残します。

 レンタルしたのは日産自動車の「リーフ」です。料金は1泊2日で3万円弱でした。レンタカーの店舗で聞くと、最大走行距離はおよそ320kmです。電気自動車の素人である筆者は、片道190kmの旅路であれば、大丈夫だろうと考えました。

 特別な準備や下調べはしませんでした。高速道路の道中には急速充電器があるでしょうし、普通充電器が宿泊先のホテルの駐車場にいくつかあることを、インターネットでざっくりと確認したくらいです。

 リーフの電池容量が何kWhだとか、充電スポットがどこにあって充電器の性能がどれくらいだとかいった話は、面倒なので調べたり考えたりする気になりませんでした。なんとかなるだろうという気持ちで、レンタカーの店舗を出発です。

 その日はあいにく雨天で気温も高く、エアコンを使いながらの移動となりました。また、途中のジャンクションでは数十分の渋滞にはまり、バッテリーの減りは思ったよりも早く感じました。そこで最寄りのパーキングエリアに入り、初めての充電を体験してみました。

(写真:日経クロステック)
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 駐車場の片隅に急速充電器を見つけると、そこにはすでに先客がいました。急速充電器の利用時間は、最大30分だそうです。充電が終わるまで売店内で待機しようかと思いましたが、先客がいつ出発するのかは正直よく分かりません。筆者は車内でスマートフォンをいじりながら待つことにしました。

 ようやく自分の順番になって充電器にありつけたとき、筆者はある1つの違和感に気付きます。そう、ガソリンスタンドには必ずある屋根が、私の利用した充電器にはありませんでした。その日は雨天だったので、筆者は服を濡らしながら充電器を操作しました。