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 米国の半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が、ソフトバンクグループから英国の半導体設計大手Arm(アーム)を最大4.2兆円という巨額で買収するというニュースを聞いたとき、ちょうど10年前にNVIDIAの創業者兼CEOのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)氏をインタビューしたことを思い出した(日経エレクトロニクス2010年3月8日号)。

2020年9月に開催したオンラインイベントで自社製品をアピールするNVIDIAのファン氏
2020年9月に開催したオンラインイベントで自社製品をアピールするNVIDIAのファン氏
(出所:イベントの公式動画をキャプチャーしたもの)
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 ファン氏は1993年に友人2人とともにGPU(画像処理半導体)を設計・開発するNVIDIAを創業し、2020年には半導体の雄である米Intel(インテル)を株式時価総額で追い抜くまでに成長させたカリスマ経営者である。

 筆者は仕事柄、これまでに多くのIT(情報技術)企業のトップのプレゼンを聞いたり、インタビューをしたりしてきた。その中でも、米Apple(アップル)共同創業者の故Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏とともに強く印象に残っているのが、ファン氏である。

 トレードマークの黒い革ジャンをまとったファン氏のプレゼンは情熱的でユーモアがあり、英語力が高くない聴衆にもメッセージが伝わってくる。ジョブズ氏のプレゼンと同様、時に聴衆から大きな拍手が起きる。実際、インタビューで会った同氏は、革ジャンこそ着ていなかったものの、やはり情熱的で人を引き付けるオーラを発していた。