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組織や商品・サービスのイメージ毀損を未然に防止

 モラル分析は感情分析と同様に、アルゴリズムとAIを併用しながら文意を読み解く。詳細は非公表だが「文章に含まれる単語やその位置関係から主語述語の関係、係り受けなどを分析する仕組み」(アプリケーションサービス事業部 Lumadaソリューション推進本部の西脇康人担当本部長)だという。西脇担当本部長は「モラル分析を感情分析と組み合わせることで分析効果を高められる」と話す。

 例えばある企業が自社のブランドイメージとかけ離れたタレントなどを起用したプロモーションで消費者からマイナスの評価を受けた場合、従来はSNSなどの投稿を感情分析すると「Negative」の感情レベルや「不快」「残念」といった感情に分類される投稿が増えることが想定される。その理由を調べるには一つ一つの投稿を人の手で読み解く必要があった。モラル分析を使えば、「純潔」や「権威」の違反に分類される投稿の増加でブランドイメージが毀損されたと捉えている人が多いことが分かる。

 ある企業がコンプライアンス上問題のある投稿をしてしまった際にも、多くのSNSユーザーによる「差別」や「侵害」といった特徴語を含む投稿が増えることなどから自社が「公正」の価値観に反した結果だということが素早く読み取れるという。

モラル分析では5つの道徳基盤に対する世間のイメージなどをリアルタイムに分析できる
モラル分析では5つの道徳基盤に対する世間のイメージなどをリアルタイムに分析できる
(出所:日立製作所)
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 もう一つの追加機能である意外性分析は、大量のデータに埋もれて見逃しがちな情報を抽出できる機能だ。一定の間隔で特定の分野や感情、道徳基盤に分類されるデータの件数を集計し、常時ほとんど件数がない情報が一定の件数に達した場合に代表的な投稿を提示する。意外性分析を使えばより早い段階に炎上の兆しを検知することも可能になるという。