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 米シリコンバレーに赴任していたことや新型コロナウイルス禍もあって、記者は久しぶりに日本の発表会にリアルで参加した。ソニーグループ(ソニーG)とホンダが共同で設立した新会社「ソニー・ホンダモビリティ」(東京・港)が2022年10月13日に東京都内で開催した報道機関向け発表会だ。同社の今後の経営方針や、2025年に発売予定の次世代電気自動車(EV)などに関して説明があり、記者はIT化・エレクトロニクス化が進む自動車業界の変化を感じた。その変化は、大きく2つある。

ソニー・ホンダモビリティのパーパスを発表する同社会長兼CEO(最高経営責任者)の水野泰秀氏
ソニー・ホンダモビリティのパーパスを発表する同社会長兼CEO(最高経営責任者)の水野泰秀氏
(写真:日経クロステック)
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 1つは、ITやエレクトロニクスに関する性能やアーキテクチャーの説明に重きを置いていたことだ。例えば、各種センサーからのデータ処理などを行う車載SoC(System on Chip)の演算処理性能が800TOPS(毎秒800兆回)以上になることや、車載Ethernetと思われる高速な車載ネットワークを活用した電気/電子(E/E)アーキテクチャー、車載ソフトウエアからクラウド上のソフトウエアまで一貫した統合的なフレームワークなどに関して説明があった。

車載SoCについて発表するソニー・ホンダモビリティ社長兼COO(最高執行責任者)の川西泉氏
車載SoCについて発表するソニー・ホンダモビリティ社長兼COO(最高執行責任者)の川西泉氏
(写真:日経クロステック)
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E/Eアーキテクチャー
E/Eアーキテクチャー
(写真:日経クロステック)
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車載ソフトウエアからクラウド上のソフトウエアまで一貫した統合的なフレームワーク
車載ソフトウエアからクラウド上のソフトウエアまで一貫した統合的なフレームワーク
(写真:日経クロステック)
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 その一方で、次世代EVの車型や航続距離、販売価格、販売目標台数など、自動車の発表会で定番となる情報については当初言及せず、報道機関からの質問でようやく触れた程度。最後まで詳細を明かさなかった。自動車の価値がITやエレクトロニクスの側に寄っていることを象徴している。