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 米マイクロソフトが提供するWindows 10の大型更新であるバージョン「1809」、通称「October 2018 Update」はファイル消失の不具合によりリリースから約1週間で提供を停止した。2018年10月23日時点で「まだ再開の目処は立っていない」(日本マイクロソフト)状況だ。

 ファイル消失は特殊な条件下でしか発生しないため「実際にデータ消失が発生する比率は0.01%程度」(米マイクロソフト)と影響は小さい。日本マイクロソフトのパートナーである富士ソフトも「Windows 10を導入している顧客企業からの問い合わせはほとんどない」(MS事業部)とするものの、ファイル消失については「かなり深刻な不具合のため、大型更新を積極的に適用しようとしてきた顧客企業には心理的影響があるかもしれない」と話す。

 とはいえ大多数の企業にとってWindows 10への移行は避けられない。大半の企業が利用するWindows 7は2020年1月14日に延長サポートが終わる。米マイクロソフトは2018年9月6日に、Windows 7のサポート終了後も有償でセキュリティ更新プログラム(パッチ)を提供すると発表した。ただ有償パッチはデバイス単位で課金され、料金は毎年引き上げられるためWindows 7を使い続けると余計なコストが発生する。

秋版のサポート期間を1年延長

 Windows 7のサポート終了までにWindows 10に移行するとして、最適なタイミングはいつなのか。Windows 10はおおむね1年に2回、春と秋に大型更新を提供している。常に更新版を使うのではなく、各バージョンのサポート期間ぎりぎりまでの利用を前提に考えるならお薦めは秋版での移行だ。

 米マイクロソフトはOctober 2018 Updateを提供した約1カ月前の9月6日に、Windows 10のサポート期間延長について公式ブログで公開した。Windows 10 Enterprise/Educationに限り、バージョン1809以降は9月を提供目標とする秋版のサポート期間を提供開始日の18カ月後から30カ月後に延ばした。

2018年9月6日に変更されたWindows 10のサポート期間
2018年9月6日に変更されたWindows 10のサポート期間
(出所:日本マイクロソフトのブログ)
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 3月を提供目標とする春版はWindows 10 Pro/Homeなどと同じく18カ月のままだ。春版と秋版でサポート期間に1年の差ができた。過去にも米マイクロソフトは2018年2月1日に、Windows 10 Enterprise/Educationに対して2017年の春と秋に提供開始したバージョン「1703」と「1709」のサポート期間を18カ月までから24カ月までに変えるなどの延命措置を実施していた。