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 2020年は国内で5G(第5世代移動通信システム)の商用サービスが始まった「5G元年」である。各携帯電話事業者は5Gエリアの展開に本腰を入れる段階にある。だが2030年代を見据え、5Gの次世代規格である「6G」に向けた動きが早くも活発化している。

 例えば、北米では2020年10月に6Gを推進する業界団体「Next G Alliance」が設立。11月には北米の携帯電話大手などに加え、米Apple(アップル)や米Google(グーグル)などが新たに参加したと報じられた。国内では、武田良太総務相が6Gの研究開発に向けた基金を創設すると表明。1000億円程度を見込んでいるという。

 では、6Gはどのような方向に進化し、それを支える技術はどのようなものなのか。NTTドコモが2020年7月に公開したホワイトペーパーやオンラインイベントの内容などから、6Gの要求仕様や要素技術の方向性などを見てみよう。

6G商用サービスは早ければ2028年開始か

 まずは6G商用サービスのスケジュールについて確認しておこう。NTTドコモ 執行役員 ネットワークイノベーション研究所長の中村武宏氏はイベントでの講演で、5Gの開発経緯から6Gのスケジュールを予想した。同氏は商用サービスが「思ったよりも早めに始まる可能性がある」とみる。

 6GはNTTドコモが2017年に初期コンセプトを発表。2020~21年に検討のための様々なコンソーシアムが立ち上がる見通しだという。その後5G相当の作業が実施されるとすると、2028年には商用サービスが開始される可能性があるとした。

5Gの開発経緯と6Gのスケジュール展望。5Gは初期コンセプトの発表から商用サービスの開始まで9〜10年、実証実験からは 6年ほどかかっているという
5Gの開発経緯と6Gのスケジュール展望。5Gは初期コンセプトの発表から商用サービスの開始まで9〜10年、実証実験からは 6年ほどかかっているという
(出所:NTTドコモのオンラインイベント「5G evolution & 6G Summit」の講演資料)
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