全1294文字

 「納車が遅れていることをおわびする。1日も早く顧客にクルマを届けられるように努力する」──。2021年11月にオンライン開催された21年度上期(21年4~9月)の連結決算会見で、日系自動車メーカーの社長や副社長、財務担当役員から、こうしたコメントが相次ぎました。その背景には、車載半導体や東南アジアから調達する部品(半導体を搭載する部品を含む)などの不足があります。

 半導体や部品の不足は、21年度下期(21年10月~22年3月)になっても続いています。例えば、SUBARU(スバル)社長兼最高経営責任者(CEO)の中村知美氏は、21年11月5日にオンライン開催した21年度上期の連結決算会見で、「今後も半導体不足は続く見通しで、いつ回復するかは見通せない」と話しました(図1)。

中村知美氏
図1 スバル社長兼CEOの中村知美氏
(出所:21年11月5日にオンライン開催した21年度上期の連結決算会見の画面をキャプチャー)
[画像のクリックで拡大表示]

 スズキ代表取締役社長の鈴木俊宏氏も、21年11月11日にオンライン開催した21年度上期の連結決算会見で、「半導体不足の解消時期については、コメントできる状況にない」と打ち明けました(図2)。21年度通期(21年4月~22年3月)のグローバルの減産台数は、日系メーカー8社(決算を発表していないダイハツ工業を含む)の合計で280万台を超える見通しです。

鈴木俊宏氏
図2 スズキ社長の鈴木俊宏氏
(出所:スズキ)
[画像のクリックで拡大表示]

 こうした状況を受けて、ダイハツを除く7社は21年度通期の世界販売見通しを下方修正しました。今後、挽回生産を行っても、これまでの減産分を補うのは難しい状況にあります。

 ただ、21年度上期の業績を見ると、生産の制約があった中で、7社すべてが前年同期に比べて営業利益を増やしました。20年度上期(20年4~9月)に営業赤字だった日産自動車とマツダ、三菱自動車の3社は、21年度上期は営業黒字を確保しました。