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 記者が勤める会社のルールでは、国際線の航空機はエコノミークラスを利用することになっている。プライバシー重視が進むビジネスクラスとは異なり、エコノミークラスでは隣の人の話し声が普通に聞こえる。あるとき、隣席のご婦人がその隣のご主人に話かけている声が聞こえた。「着陸までに終わりそうもないから、映画はもう見ないことにした」。記者は、残り時間を気にして見始めることはないので、映画が途中で終わってしまうことはよくある。

 帰国してから、隣席のご婦人の発言について家族や友人、同僚に話したところ、「途中で終わる心配をせずに新たに映画を見始める」という記者は少数派だと知ることになった。「結末が分からないと、気持ちが悪い/落ち着かない」という方が多数派のようなのだ。実際、記者の場合、最後まで見ていない映画だけでなく、最終回を見ていない連続ドラマも、たくさんある。早ければ出国便の映画の結末を帰国便で見られたり、テレビの再放送で数年後に見るケースも少なくない。そのときには「ああ、こういう結末だったのかぁ」と思うわけである。ただ、何年も前に見たけれど、未だにラストが不明な映画やドラマは少なくない。何年か後に、完結するかな(まぁ、しなくてもいいけど)。

XilinxのFPGAを搭載したアクセラレーターカード。日経 xTECHが撮影
XilinxのFPGAを搭載したアクセラレーターカード。日経 xTECHが撮影
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 前置きが長くなったが、今回の記者の眼で紹介するのは、数年をかけて一応の完結をみた取材の話である。この取材は、タイトルにある「FPGA」に関係する。本題に入る前に、もう1つ前置きの話をさせていただきたい。「FPGAとは」である。FPGAはField Programmable Gate Arrayの略で、デジタルデータを処理するICの1つ。最近、FPGAは、データセンターのサーバーで、特定の演算の処理を担うアクセラレーターとして注目されている。FPGAをアクセラレーターとして併用することで、CPU(マイクロプロセッサー:MPU)の負荷を軽減し、システム全体として効率を上げることができる。実際、米IntelはFPGAメーカーの米Alteraを2015年に買収し(関連記事1)、稼ぎ頭のサーバー向けMPU「Xeon」の事業を強化している。