
記者の眼
目次
-
菅首相「携帯大手の利益率20%はもうけすぎ」発言は論理破綻だ
筆者は過去1000日にわたる官邸と携帯大手の攻防を、2020年10月8日に発売した書籍「官邸vs携帯大手 値下げを巡る1000日戦争」にまとめた。ここでは変わらない市場の奥底には、大手3社体制や膨大な月額収入の呪縛があると整理し、携帯大手はもっと顧客に真摯に向き合うべきだとした。一方で官邸主導の政…
-
合意形成を急げ、川辺川ダム論争
「過去最大級の勢力まで発達し、接近する見込みです」。2020年9月、非常に強い勢力を保ったまま日本に近づいた台風10号。九州地方はわずか2カ月前に「令和2年(2020年)7月豪雨」による被害を受けたばかり。住民は気が気でなかっただろう。
-
使用感をカスタマイズできる工具は生産ラインでも役立つか
工機ホールディングス(東京・港)が2020年10月6日に発売したインパクトドライバー(電動ドライバー)の新製品「WH 36DC」は、使用感をカスタマイズできるのが特徴。「スイッチの遊び」「最低回転数」「最高回転数」「ソフトスタート」「低速域の幅」の5項目をそれぞれ5段階で設定できる。
-
マイナポータルが続々と機能拡充、マイナンバーカードでできることを整理した
菅義偉首相は2割の普及率にとどまるマイナンバーカードの普及を加速する考えを打ち出した。マイナンバーカードや個人向けサイト「マイナポータル」は2020年秋以降、続々と機能の拡充が始まる。
-
「脱ケイレツ」や「CASE対応」の最前線を歩いてみた
「せっかくなので、撃ってみませんか」――。突然、物騒な提案をいただいた。動揺した筆者はとっさに、横にいた新人記者に話を振った。「やってみたら。いい経験になるよ」。釈然としない新人記者の表情は見なかったことにした。先方のレクチャーを受けて引き金を引いた彼は、水しぶきを浴びていた。
-
壁の中から廃棄物が!その行動は建築のプロとしてふさわしいのか
改修工事をしていたら、壁の中から石こうボードの端材などの廃棄物が見つかった。石川県輪島市にある日本航空学園能登空港キャンパスでの出来事だ。学校を運営する日本航空学園は、建物の工事を請け負った前田建設工業にクレームの連絡を入れたが、前田建設工業の代理人弁護士からの回答は「当時の学園側責任者との合意を…
-
Arm買収、NVIDIA“革ジャンCEO”の10年前の言葉
米国の半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が、ソフトバンクグループから英国の半導体設計大手Arm(アーム)を最大4.2兆円という巨額で買収するというニュースを聞いたとき、ちょうど10年前にNVIDIAの創業者兼CEOのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)氏をインタビューしたことを思…
-
新型コロナやドコモ口座問題の教訓、本業DXに取り組まない企業は淘汰される
「テレワーク環境の整備に取り組まない」という姿勢の企業に対し疑問符が付くことは、かなりの企業が理解しているはずだ。さらに「本業DXに取り組まない企業は、競合他社に置いていかれ、淘汰されてしまう」というのが記者の考えだ。
-
3輪車で描くモビリティーの未来図、ヤマハ発動機が向かう先
2020年8月半ばのある日。気温36度を超える炎天下の中、筆者は友人に借りた1台の車両を操り、都内オフィスビル群の合間を縫うように走り抜けていた。夏季休暇の期間中ということもあり人影はまばらである。「今年は新型コロナウイルス感染症の影響で帰省を自粛するビジネスパーソンも多いのだろうか」。赤信号で停…
-
オフィス・アズ・ア・サービス、会社でも自宅でもない「第3の場所」を考察した
在宅勤務の生産性は、同居する家族構成や作業環境の充実度によっても変わる。近所のカフェに行っても混んでいて席が取れないことはままあることだ。頼りになるのが在宅勤務や職場の代替スペースとなる「シェアオフィス」である。こうした自宅でも職場でもない「サードプレイス(第3の場所)」の動向を考察する。
-
新iPhone発売日と5GやType-C、記者がずばり予想
先週(9月14~18日)は、注目を集める新製品の発表が相次いだ。一方、毎年9月に発表されていた新しいiPhoneの姿がなく、少し寂しさを覚えた。そんな気持ちを払しょくするために、新iPhoneについてあれこれを予想したい。といっても、「発売日」と「5G」、「Lightning」コネクターの3つについ…
-
台風による浸水から1年、「川崎市市民ミュージアム」存続の危機
2019年の東日本台風がもたらした大雨の影響で、川崎市市民ミュージアムでは地下の収蔵庫などが浸水。約1年が経過してもなお、建物や受変電設備などは復旧できていない。既存施設を使い続けるか、移転するか。市民ミュージアムの在り方について検討が始まっている。
-
格好悪い着るクーラーと扇風機、涼しさ以外の知恵を絞れ
猛暑が続くここ数年、市場が急成長しているのがウエアラブルの暑熱対策製品である。2019年の夏に手持ち式ファンがブームとなったが、2020年夏はソニーや富士通ゼネラルといった大手メーカーも参入し、高度な製品が多数登場した。ところが、メーカーの開発担当者の顔は明るくない。本当に、今後も売れるのか自信が…
-
新常態で「役立つIT資格」に変化?エンジニアに取得意欲を聞く
新常態のもと、ITエンジニアは「いる資格」「いらない資格」をどう考えているのか。それを知るために、IT資格に関するアンケートを実施する。
-
米国の踏み絵はサムスンにも、次はソニーか
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)などが中国・華為技術(ファーウェイ)への半導体供給を停止すると報じられた。米国で2020年9月15日から施行される新たな禁輸措置に従った形だ。日本企業にとっても対岸の火事ではない。
-
世界の対コロナIT活用に学べ、薬効を解析するAIや経済予測のデータ提供
新型コロナウイルスとの戦いにITの活用が欠かせなくなっている。世界では既存薬の最適な組み合わせをAIで解析、感染対策が経済にどんな影響を与えるかシミュレーションなどといった形でITが活用されている。新型コロナを乗り越えるためには世界各国が連携することが欠かせない。
-
バーチャルでも付き添いあり、オムロン流オンライン営業の極意
新型コロナウイルス感染症拡大の収束が見通せない状況下で、展示会やイベントのオンライン化への移行が急速に進んでいる。例えば、2020年12月に予定されていた国内最大の工作機械の展示会「第30回 日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2020)」は11月に「JIMTOF2020 Online」として開…
-
「ひとり情シス」でも1人じゃない、会社を越えたコミュニティーが盛り上がる理由
情シス(情報システム担当者)たちが集う社外コミュニティーが活況だ。「情シスSlack」や「リーグオブ情シス」などで助け合い、時に競い合う場が生まれている。情シスの地味なイメージは過去のものとなり、その創造性が注目されている。
-
山下達郎、ネット配信初挑戦の裏にあるライブエンタメへの危機感
「再びリアル・ライヴができるようになるまでのあいだ、違う可能性を必死で探さなくてはなりません」。ミュージシャンの山下達郎氏が、ある動画配信サービスにこんな文章を寄せた。同氏はこれまで音楽体験を損ねるかもしれないという考えからリアルでのライブ公演を中心に活動し、テレビ番組への出演やストリーミング配信…
-
「デジタル遷都」論も浮上、コロナ後の機能更新で第2の都心・新宿はどうなる?
2020年に向けて進められてきた都心各所の大規模再開発や拠点整備のうち、名前の知られたプロジェクトの多くが完成に至った。新規開発が一度に途絶えるわけではないが、幾つかのエリアはマネジメントに注力する期間に移行するのではないか。そうした中、今後の都市改造の焦点となる新宿を巡り、様々な取り組みが顕在化…