
記者の眼
目次
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表情・視線によるオススメを体験、「いつもの」からはみ出る感覚
飲食店で店員の前に立つと、焦っていつも通りのメニューを選んでしまう。そんな「いつも通り」に変化を与える技術として、沖電気工業(以下OKI)が「提案型注文システム」の開発に取り組んでいる。
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スマホにIPv6アドレスだけを割り当てる、ドコモの大胆な施策は奏功するか
NTTドコモは、スマートフォンにIPv6アドレスだけを割り当てる「IPv6シングルスタック」の運用を2022年春に開始する。spモードとahamoが対象となる。2021年6月29日に報道発表し、アプリケーションやコンテンツの開発者が動作確認するための試験環境を提供することも併せて発表された。
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話題のカワサキ3輪EVに試乗、「手抜き」が生んだ新乗り味
2021年6月末、記者は東京都港区の川崎重工業東京本社を訪れていた。「Kawasaki(カワサキ)」ブランドのバイクをはじめ、鉄道、航空、船舶、そして巨大な産業用プラントに至るまで幅広く事業展開する同社が、小型モビリティーの領域に「一石を投じたい」と生み出した新たな車両に試乗するためである。
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見た目はキーボードで実はPC、「ラズパイ400」日本版を動かして考えたこと
新型コロナウイルス感染症対策として広がるテレワーク。新しい働き方に合わせてパソコンなどを買い替えた人もいるだろう。筆者も英Raspberry Pi財団が開発する「Raspberry Pi」シリーズのうち、このほど国内販売が始まったキーボード一体型の「Raspberry Pi 400」を購入した。
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自動車のサイバー対策が厄介な理由
世界のさまざまなリスクをまとめた世界経済フォーラムの「The Global Risks Report 2021(グローバルリスク報告書2021)」を見ると、サイバーセキュリティーの問題(Cybersecurity failure)は相変わらず上位に入っている。短期的リスクの中では、感染症、生活破綻…
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遠藤航や田中碧が戦うドイツサッカーリーグ、AWSで構築したデータ分析基盤の実力
東京五輪2020のサッカー日本代表で軸となった2人の守備的ミッドフィールダー、遠藤航選手と田中碧選手は2021年夏からの新シーズンをブンデスリーガで戦う。ブンデスリーガは2020年1月から米Amazon Web Servicesと提携して、新データ分析基盤を構築し機能強化を続けている。
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侮れない「ねじ」の力 長野五輪から進化した伸縮ポール
展示会で見かけた、一見何の変哲もないアルミ製の角型ポール。床に対して垂直に立っており、その先端は身長155cmの記者の目線より低かった。それが、わずか1分で5mもの長さまで伸びるから驚いた。この製品はコアーテック(横浜市)が開発したねじ式の伸縮ポール。伸縮する上で重要な役割を果たすのはねじ軸に設け…
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学校の水害対策どう進める? 高床校舎などの先進事例も
近年、度重なる豪雨により水害や土砂災害が頻発している。文部科学省が2021年6月8日に発表した公立学校の水害・土砂災害対策の実施状況の調査によれば、浸水想定区域にある全国7476校のうち、6374校は建物内への浸水対策を実施していなかった。生徒の命を守るために学校の水害対策は重要だ。さらに、学校は…
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FTTHにサヨナラできる?携帯大手が始める5Gルーター新サービスの可能性
コロナ禍による在宅勤務が始まってからもうすぐ1年半になる。日常的に開催されるWeb会議や大容量のファイルを扱う作業などに対応するため、PC環境や通信環境を一部あるいは全面的に変えた人もいるだろう。筆者は自宅向けの2つの通信サービスに注目している。
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品質不正の陰に「枯れた製品」、経営陣は大胆な決断ができるか
「競合企業が品質不正問題でつまずきました。御社にとっては受注拡大のチャンスではありませんか?」。ある自動車部品で品質データ偽装問題が発覚した。顧客である自動車メーカーから信頼を失うのは必至だ。そこで、同じ自動車部品を造る別の部品メーカーに取材し、こうした質問をぶつけてみた。
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Windows 365 Cloud PCに寄せる期待、個人向けDaaSが欲しい
米Microsoft(マイクロソフト)は2021年7月14日、Windows OSの仮想デスクトップ環境をクラウドで提供する「Windows 365 Cloud PC」を同年8月2日から開始すると発表した。残念だったのが、個人向けのメニューがなかったことだ。
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リモートワークで新人を育てられたか?
実は1カ月ほど、もやもやとした気持ちでいる。去年の経験を踏まえて、本多記者とどう向き合っていけばいいのだろうか。あれこれ考えているタイミングで起こった久保田記者の体調不良。そこで、再び単独インタビューを依頼することにした。
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SDGs視点で考える建築物の木材利用、調達に問題を残していないか
長年、建築物に使われてきた木材。温暖化ガス排出削減効果や建物の利用者に与える健康効果などを背景に、住宅だけでなく中大規模施設でも活用事例が急速に増えている。SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる17のゴールのうち、気候変動対策に関する目標や健康に関する目標などと合致する動きだ。
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しぼむ金融サービス仲介業の期待、イノベーションに必要な将来像を描け
2021年11月、金融サービスの分野において、日本ではこれまでになかった新たな業態が始まる。銀行、証券、保険といった異なる業態の金融商品やサービスをワンストップで仲介できる「金融サービス仲介業」だ。だが、法律を作っても、世の中へのインパクトはほとんど及ぼさないままになる恐れがある。
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「無知無策が製造業を壊す」、現場が訴える「品質不正の元凶」
「適質適価」とは、「適正な品質の製品が適正な価格で売買されている」状況を示す造語。安易に造語を使わないのが編集のセオリーだが、今回はあえて特集の全編にフィーチャーした。というのも、特集の土台となるアンケート調査の結果から、「適質適価が損なわれている」という造語を含めたフレーズが現場の実情を伝えるの…
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大企業病より深刻なみずほIT障害の病巣、再生の鍵は「あの機能」に
みずほ銀行が2021年2~3月に引き起こした大規模システム障害は組織間の連携不足、いわゆる「大企業病」が招いたと言えるだろう。ただ、大企業病から脱却して風通しの良い風土を築いたとして、それだけでシステム障害を防げるかというと、そう甘いものではない。
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ロボをあえてメガネっ子にするZMP、愛着や健気さが受容のカギ
自動運転機能を備えたサービスロボットなどを開発するZMPは2021年7月13日、人間の歩行速度程度で移動するロボット向けの眼鏡ファッションを発表した。同社が開発する宅配ロボット「デリロ(DeliRo)」や1人乗りロボット「ラクロ(RakuRo)」などは、機体前面に目が2つついており、左右に曲がると…
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ゲーム機業界の「ポメラ」か、古くて新しい「Playdate」に衝撃
描画性能やコントローラーの多機能化など、技術進化が著しいゲーム機。そんなゲーム業界の動きと逆行する新しいゲーム機が登場する。それが、米Panic(パニック)が開発した携帯型ゲーム機「Playdate」である。
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個人に合わせた「重症化予防AI」に開発機運、効果検証に手厚い研究費が必要だ
個人に合わせて効果的な健康改善プランをAI(人工知能)が提案する――。同じ症状や疾患でも、要因などによってアプローチを変える「個別化した重症化予防」の研究開発が活発だ。
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ありそうでなかった実時間処理マイコン、TIが新境地に挑む
これまでにありそうで実はなかったMCU(Micro Control Unit:マイコン)「Sitara AM2x」を米Texas Instruments(テキサス・インスツルメンツ:TI)が2021年7月12日(米国時間)に発表した。高速なCPU(Central Processing Unit)コ…